ドラマ「竜の道 二つの顔の復讐者」を見逃し配信でフル動画を無料視聴する方法！コロナ延期と開始日情報も！1話〜全話のネタバレ・感想

ドラマ「竜の道～2つの顔の復讐者～」1話は、冒頭で矢端竜一（玉木宏）が竜二（高橋一生）を銃で射殺する衝撃のシーンから始まりました。

2人は双子の兄弟、福岡で実の両親に捨てられ、運送業を営む養父母のもとで実子の妹・美佐（松本穂香）とともに愛されて育てられたのです。

しかし、全国制覇を企むキリシマ運送が養父の営む零細な運送屋を悪辣な手段で乗っ取ったことで、養父母はガス自殺してしまいます。

竜一、竜二、そして美佐の3人は、更に別な養父母に預けられますが、そこではやっかいものと虐げられたのです。

しかしかえってそのことが3人の絆を深めてゆき、竜一と竜二はある誓いを交わします。

それは、自分達をこんな境遇に追い詰めたキリシマ運送の社長・霧島源平(遠藤憲一)に復讐することでした。

その目的のために竜一がまず実行したことは、別人になることです。

自殺サイトで知り合った男・斉藤一成を、古家におびき出し酔わせて眠っている隙に免許証を交換して火を放ちます。

その結果、矢端竜一の名前の人間は焼死してこの世から消え、竜一は斉藤一成の名前と戸籍を得たのです。

そして、顔を何度も整形し竜二にも判らないほど別人になります。

時を経て2012年の東京、竜一は株の専門誌・日日新報の社長・大野木（田口トモロヲ）付きの運転手。竜二は国土交通省のエリート官僚になっていました。

竜一は、ある夜、大野木を乗せて料亭へ向かいます。

しかし、料亭に到着し大野木が車から降りると暴漢に襲われ危うく銃で撃たれそうになります。

そこを竜一は、鍛えた体と運動能力で大野木を救ったのです。

このことで、竜一は大野木の信頼を得て、さらにその夜の会合の相手・曽根村（西郷輝彦）とも縁を結ぶことになります。

曽根村は、関東で躍進する紫友連合会の組長。

竜一は、野望と復讐に大きな後ろ盾を得ることになったのです。

実はその夜の曽根村と大野木の会合は、大野木の企てた仕手戦の出資者の一人曽根村への金の受け渡しだったのです。

大野木は、株式新聞の社長業のほかに裏で投資顧問業を営み、闇の世界の人間から資金を集めて株価を操作し、巨額の利益を得ていました。

そのことを知った竜一は、自宅で大野木が心臓発作を起こして倒れたのを見てチャンスと判断し、薬を与えず見殺しにします。

そして、大野木の死体から社長室のロッカーの鍵を探して盗み、金庫から埋まった多額の金を奪ったのです。

一方、竜二はキリシマ運送で“過重労働により従業員が死亡する事故が起こった”という情報を掴みます。

調べてみると、従業員の半数以上が過重労働により危険な運転を余儀なくされていたという事実が判明したのです。

そこで、上司の部長を説得し、キリシマ運送に強制捜査を実施して営業停止の処分をさせようとします。

しかし、幹部が下した処分は予想外に軽く、数日の営業停止だけに留まり、竜二の思い通りには行きませんでした。

霧島源平が国土交通省の事務次官に癒着していたのです。

竜一は、大野木から奪った金を使い曽根村の力を借りてブラジルに渡り、6年後再び名前を変えて和田猛という男になって帰国します。

日本で竜一が立ち上げた組織はUDポートレート。

ターゲットと見定めた会社にハッキングし、ネット上で騒ぎを起こして評判を落した上、救済すると言って多額の報酬を得る違法な組織です。

その組織には、ブラジルで見つけた高度なコンピュータ技術を持つ笑わない女・遠山凛子（奈緒）がいました。

さっそく、和田猛となった竜一が狙ったのはトッキー・ビーンズという食品会社でした。

ある日、曽根村の屋敷に呼ばれた竜一は、そこで霧島源平の姿を見つけます。

曽根村に霧島源平との関係を聴いても答えはありません。

竜一の心に不気味な暗雲が立ち込めてきました。

竜二は、福岡で働く美佐を東京に呼んで花火大会に誘います。

いまでもお兄ちゃんと呼ぶ美佐を、竜二は愛しく思っていたのです。

花火大会の夜、美沙と竜一が擦れ違い際に言葉を交わす場面があります。

花火を見上げる竜一の目には涙、福岡での辛かったあの夜に竜二と美佐と三人で見上げた花火を思い出していたのです。

その様子を偶然通りかかった美佐が見つけ、ハンカチを差し出します。

それを断る竜一に美佐は、

「いろいろありますよね。いろいろあってもない振りをして生きてゆくしかないんです」

と声を掛けます。

しかし、竜一の顔は全く別人になっていて美佐はかつて一緒に暮らした兄だとは気が付いていません。

しかし、トッキー・ビーンズでは良い対策が見つかりません。

責任者の砂川林太郎（今野浩喜）は、購入した客に謝罪して回りますが、顧客からは厳しい反応ばかりです。

困った末に、砂川がUDコーポレーションに相談すると、竜一は砂川の謝罪する姿を映した動画を示します。

「これを使いましょう」

打つ手がなく困り果て同席していたトッキー・ビーンズの時任社長もUDコーポレーションの危機管理コンサル契約を受け入れます。

豆腐を買った顧客へ謝罪に訪れた砂川が冷たい対応をされる姿がネット上に拡散されます。

すると、謝罪に回るビーンズの社員・砂川に対する同情と支持の声がSNS上には沸きあがり、世間の空気は一気にビーンズへの応援に代わりました。

これは全て竜一が画策した筋書き通りの結果でした。

納豆に虫を混入したのも、そしてSNSへの悪評書き込みも、同情や支持の書き込みも竜一の作戦を実行したUDコーポレーションの社員・遠山凛子（奈緒）の仕業だったのです。

竜二（高橋一生）を頼って東京にやってきた吉江美佐（松本穂香）は、再び偶然、竜一にホテルのロビーで出会います。

ここで、兄妹として育った3人が数十年ぶりに顔をあわせたのです。

しかし、この時美佐は和田猛と名前を替えた竜一を兄だとは思っていませんでした。

花火の夜にぶつかって落としたノートを竜一から返してもらうために美佐がUDコーポレーションを訪れた時に、はじめて和田猛が兄・竜一に似ていると感じ始めたのです。

竜一は、このコンサルの成功を足掛かりに次はキリシマ急便に近づこうとします。

竜一と竜二のふたりがUDコーポレーションの入るビルの人気のない場所で霧島源平（遠藤憲一）への復讐の作戦を練っていると、コンサルのお礼に訪れた砂川にその話を聞かれてしまいます。

キリシマ急便と親交のあるビーンズの社長の紹介で、キリシマ急便の新サービス発表パーティに潜入することが竜一ができます。

キリシマ急便の新サービスとは荷物の到着指定時間を1時間単位に指定できるサービスです。

この新サービスを大々的に公表することで更なる顧客獲得と全国制覇を霧島源平は狙っていたのです。

パーティには竜一も竜二も国土交通省の運輸事業の担当者の大河内も出席していました。

ここで霧島源平の娘・まゆみ（松本まりか）は竜二を見染めます。

名刺交換をまゆみの方から要望したのです。

竜一・竜二が霧島源平に挨拶しているとそこに砂川がやってきます。

そして、砂川が竜一と竜二の復讐の話を霧島源平に暴露してしまうのではないかと危惧される場面があります。

竜二の機転でなんとかそこは切り抜けたものの、砂川には気が許せません。

そのあと、砂川はビーンズを辞めてUDコーポレーションに入社します。

竜一は、秘密を知られてしまった砂川を監視下に置くことで安心しようとしたのです。

しかし、砂川が源平行きつけのナイトクラブへ行ったことが遠山が仕掛けた監視システムで判ります。

そこに駆けつけた竜一、砂川を「裏切ったら殺す」と刃物で脅したのです。

それからの砂川の態度は竜一に媚びて恥ずかしいほどです。

しかし、竜一は砂川に気を緩めません。

一方、竜二はパーティーに許認可権を握る国土交通省の運輸事業の担当官・大河内がやってきていたことに「何かある」と狙いをつけます。

運送事業を行うものは事業を拡張する時には国土交通省の許可が要ります。

キリシマ急便の新サービスにはトラックと運転手の大幅増員の確保が必要です。

そうなれば、必ず許可申請が出ているはず。

竜二は違う部局ですが、大河内担当官いる部局の書類倉庫に行ってキリシマ急便から出された申請書を調べてみると、会社に実在しない運行管理者が多数載っていることを見つけ出します。

そして、そのことをパーティーで親交を深めた源平の息子でキリシマ急便を源平から継ぐ予定の霧島晃（細田善彦）に伝えます。

すると霧島晃は自ら内部を調べた末に源平にこの不正申請を正すように強い口調で促したのです。

源平は、その直言に従って担当者を左遷させますが、自分の後継者として娘のまゆみに婿をとらせる算段も始めます。

遠山も竜一も「霧島晃は源平によって切られる」と予想しています。

キリシマ急便の社長・霧島源平（遠藤憲一）によって娘・まゆみ（松本まりか）の婿養子に迎えられる予定の国土交通省の官僚・三栗谷仁志（尾上寛之）は、自分の野望を実現するために着々と準備を進めていました。

その野望とは、キリシマ急便を手に入れることでした。

まゆみとの会食でもハッキリと「キリシマ急便が目的で貴女のことは好きではない！」とはき捨てています。

また、三栗谷はライバルの矢端竜二（高橋一生）のいる部署へ行って呼び出し、身を引いてくれと頼んでいます。

竜二が断ると三栗谷は「正々堂々と戦おう」と言いながら、竜二の大切な大臣へのプレゼンを汚いやり方で妨害します。

そんな三栗谷の父は有力な民自党国会議員。

霧島家と三栗谷は、伴に料亭で会食をして婚約はほぼ確定したかのように思われました。

ところが三栗谷議員が外国企業がら賄賂を受け取ったことがマスコミで暴露され汚職事件で逮捕され失脚します。

実は、仕掛けたのは竜一（玉木宏）でした。

遠山凛子（奈緒）を使って汚職の情報を集めさせ、砂川（今野浩喜）が女性を使ってハニートラップで三栗谷仁志からその確証を得た内容を司直に流したと思われます。

こうして三栗谷は失脚し、まゆみの前から消えてゆくことになるのでした。

一方、美佐（松本穂香）は代用教員として務めている学校でSNSによるイジメが発生していて、その対策を竜一に相談するためにSDコーポレーションにやってきます。

そこでも美佐は竜一を兄だとはまだ気付いていません。

美佐と一緒に暮らしはじめた竜二は、ある日、まゆみとのデートをキャンセルして美佐とレストランで食事をしています。

そこへ竜二を着けて来たまゆみが現われます。

嫉妬に怒ったまゆみですが、竜二から美佐を妹と紹介されても、

「紛らわしい……..」と納得しない様子です。

まだ疑念が残っている様子で、美佐が荷物を避けたとなりの席に座ろうとせず、竜二の隣の席を選択します。

このあたり女の意地剥き出しのまゆみです。

ここで、

「あれ？それうちの会社のマスコットじゃない？」

まゆみが美佐のカバンにつけている小さなキリンの縫ぐるみの人形を指差して言い出します。

それは北九州で霧島源平が、美佐の父がやっていた運送会社を汚い手で奪い取るため説得しにやってきた時にまゆみに渡されたものです。

そしてその人形は両親の形見の品でもありました。

その美佐は忘れてしまっていても事情を知っている竜二は、気が気ではありません。

竜二はある夜、まゆみを送って霧島家の前で源平と遭遇します。

挨拶に竜二が渡した名詞を見て、源平が「弟さんでしたか？」という場面があります。

この言葉に正体を知られたか？と思い不安になる竜二です。

しかし、源平は国土交通省の職員の名詞だったことが気になった様子で、「今度、また飲みましょう」流し、家の中に入ってゆきます。

緊迫する場面でした。

キリシマ急便のマスコット人形を見たときの竜二（高橋一生）の反応が気になった美佐（松本穂香）は、竜二が霧島まゆみ（松本まりか）に近づき交際していることに疑惑を感じ始めました。

そして、まゆみに誘われたホームパーティーを訪れてその理由を探ろうとします。

まゆみは美佐を蔑んだ目で迎え、竜二がキリシマ急便のお金目当てで自分と結婚したがっていると美佐にも伝えます。

ところが美佐から竜一と自分は血が繋がっていないので「兄妹ではない」と告げられると、自尊心を傷つけられたけられたと思い込みます。

そして六本木のクラブ・ホストを使って美佐に嫌がらせをさせ始めたのです。

美佐が学校の課外授業で児童と一緒にいるところに来たり、尾行させたりしました。

まゆみの目的は美佐を竜二の前から遠ざけることではなく、自分の前から消えて欲しかっただけ。

純粋な美佐の姿がまゆみには疎（うと）ましかったからです。

美佐の危機を知った竜一がホストを叩きのめし一度は収まったものの、まゆみは更にチンピラに金を渡し、美佐を誘拐して強姦をさせようとします。

自分が表に出られない竜一（玉木宏）はこれに対し曽根村（西郷輝彦）に頼んでヤクザを使ってチンピラの暴走を食い止めました。

美佐は、自分の両親とキリシマ急便の関係を調べてみたくなりました。

そして、北九州の養母の家に行き両親が事故で死んだのではなくキリシマ急便の社長・霧島源平に騙され自殺したことを知ります。

一方、竜二は美佐と会うことは自分達の復讐の計画に障害となると竜一から言われますが、美佐への気持ちはすでに妹以上のものとなっていました。

それでも、霧島源平（遠藤憲一）への復讐をやりとげたい竜二は、まゆみから「キリシマ急便のお金目当てのあなたはもう消えて！」と侮辱されても、引き下がりません。

まゆみの心を揺さぶるような言葉で巧に交際を続けようとします。

竜二はあくまでも竜一と約束した復讐をあきらめません。

また、源平に対しては国交省の官僚という立場で自分をアピール、割り切った態度で臨んだことが源平から少し評価され始めています。

竜一も源平に後継者の立場を外された息子・晃（細田）に、源平に反逆してキリシマ急便内部でクーデターを起こせと迫ったのです。

通販会社トップのエニウェイとの提携に役員会で反対した晃に源平が「黙ってろ！」と怒鳴りつけたことがきっかけとなって晃は竜一に決断したことを告げに来ました。

竜一の霧島源平への復讐計画は一歩前進し始めています。

まゆみ（松本まりか）の心を徐々に掴み始めた竜二（高橋一生）は、母・芙有子（斉藤由貴）にもまゆみに対する責任の一端があると率直に指摘、そのことが逆に信頼を得る結果となってゆきます。

しかし、源平（遠藤憲一）は竜二の過去を調査していました。

報告書を前に、

「あなたの国交省に入る前の名前は吉江竜二。　自殺した吉江運送の家族だ。　まゆみに近づいたのは俺に復讐するためじゃないのか？」

とストレートに聴いてきたのです。

しかし竜二は少しも慌てず、

「確かに私はあなたを恨んで復讐することを兄と一緒に誓いました。しかし、今の私はこのキリシマ急便に監査に入る判断をする権限を持っている。その力を私はキリシマ急便のために使おうと思っています」

と切り返したのです。

暫くの沈黙の後、竜二と源平の緊張していた顔に笑顔が戻って来ました。

帰り際、ロビーで源平から差し出された手を竜二は握り返し、2人は固い握手を交わします。

それを、柱の影で竜一（玉木宏）が見詰めていました。

それでも竜一の計画は着々と進んでいました。

晃（細田善彦）を使って、キリシマ急便の取締役を味方に付けて、役員会でクーデターを起こさせる作戦です。

その取締役会で、過半数の賛成を得られれば源平は代表権を失います。

まず、源平に近い取締役の小田嶋を落すことから始めます。

そうすれば、源平の牙城は一気に崩れると竜一は読んだのです。

竜一は遠山凛子を使って小田嶋の素行を調べると、小田嶋が業者から賄賂を受け取っていることが判明します。

さらによく調べると小田嶋にはある事情があって金が必要だったことが判ってきました。

娘の拡張型心筋症という難病を治すためです。

晃は躊躇（ためら）いますが、竜一は「いちいち同情していたら計画は進められません」と小田嶋を脅し続けさせます。

そして、冷徹にも小田嶋の家族に知らせるように賄賂を受け取る小田嶋の写真を郵便受けに投入したのです。

これで小田嶋は落ちました。

小田嶋が晃の味方になることを約束したとの連絡が晃から竜一に入ります。

そんなこととは知らず、美佐は竜二が復讐のためにまゆみに近づいていることを感じて和田（竜一）に何度も連絡しますが、竜一は応答しません。

美佐のことを思うと胸につかえを覚える竜一は、呼ばれて曽根村を訪ねます。

そこで、
・ 復讐もいいが関係の無い人間を巻き込んで不幸にしていないか？　それで疲れていないか？
と尋ねられ、返す言葉もありません。
そして、
・ 沖という男がお前のことを嗅ぎ回っている。
と忠告します。
更に、
・ 復讐が終わったら、次はお前を捨てた実の親への恨みを晴らすのか？
と問います。
竜一の頭は、ここまで見抜かれてすでに混乱していました。

そして、竜二からは源平が自分達の復讐に気づいたという報告を受けた竜一。

ついに押さえていた言葉を竜二に向かって吐きます。

「おまえはもう外れろ！　いまなら間に合う。　俺は出国する前にすでに人を殺している。　だけどお前は堂々と表の道を歩ける。おまえは美佐と幸せになれ。血はつながっていないんだ」

投げ捨てるように言って、竜二のいる部屋から出て行ったのです。

竜一は夜の街を彷徨い歩き、自分の会社UDコーポレーションの入り口に立つと、中では社員が仕事の成功を祝って祝杯を挙げています。

会社もすべて、復讐のためのダミーなのに………………。

復讐は俺1人でやり抜く！そう思っても竜一の胸には孤独が押し寄せて来て止まりません。

遠くにツインビルが見える夜景のなかで、竜一は立っていました。

そこへ走り寄る竜二の姿。

竜一を抱きしめて、「俺達は2人でひとつだ！」とつぶやくのです。

霧島源平（遠藤憲一）と妻の扶有子（齋藤由貴）には長い間、互いに不信感がありました。

それが遂に６話で明らかになります。

扶有子は良い家柄に育ちましたが、経済的に苦境に立った家族を自分が源平と結婚することで助ける政略結婚を受け入れてきました。

源平はそんな扶有子に不満を持っていたのです。

「扶有子はきっと下品な成り上がりの自分を軽蔑しているのだろう」

向き合って話が出来ないままに２人の間は、決裂状態となっています。

そんな時、扶有子は心筋梗塞で倒れ、意識が戻りません。

それまで気持ちを伝えられずにいた源平は病院のベッドに眠る扶有子の側を離れなくなっていました。

本当は、扶有子に「すまなかった」と一言声をかけてやりたかったのです。

そんな、元気の無い源平の姿を見た晃（細田善彦）の心が揺らいでいることに竜一は気が付きません。

むしろこれをチャンスと捉えて攻勢をかけようとする竜一（玉木宏）。

緊急取締役会を、今だ！と晃に提案し、反対する役員に圧力を加えるのです。

予想通り、その中から裏切り者が出ました。

取締役のひとり二見敏明です。

緊急取締役会で源平を代表取締役から解任する動議が起こされることを竜二に密告したのです。

竜一は見せしめにその人間の命を奪ってしまうつもりでしたが、それを察した竜二（高橋一生）が「裏切り者はいなかった」とウソの報告を竜一にして暴走を防ぎます。

その後、竜二の警察への通報によって裏切り者・二見敏明が違法カジノに出入りしていたことで逮捕され、復讐計画を阻害する芽は摘みました。

一方、自分達の復讐計画を疑う美佐（松本穂香）の疑念を晴らしておく作戦も実行されました。

主のいない霧島家で、まゆみ（松本まりか）と晃それに美佐と竜一・竜二の５人が食卓を共に囲んだのです。

この機会に、竜二は自分がキリシマ急便によって潰された吉江運送の養子の１人だったことを明かします。

まゆみと晃は初耳だったのでびっくりしますが、本当の狙いは美佐です。

けっして復讐心からではなく、まゆみのため、キリシマ急便のために力を尽くす気持ちでいることを、そこにいる美佐に伝え疑念を解きたかったのです。

ただし本心はそうすることで、復讐計画の支障を無くしたかっただけです。

いよいよ、臨時取締役会が始まりました。

ところが予定通り会議の冒頭で緊急動議を提案するはずの晃の口が固まって動きません。

取締役会は、しばらく沈黙が支配しています。

そこに、源平の携帯電話へまゆみからの“扶有子が亡くなった”という知らせが入ります。

臨時取締役会は何も起こらずお流れとなりました。

そして、和田（竜一）による晃を使ったクーデターを事前に察知していた源平は、キリシマ急便から和田を排除しろ！と役員に厳命したのです。

妻の扶有子を失った霧島源平は、苦しい胸のうちを晴らそうと以前にも増してキリシマ急便の全国制覇へと気持ちを向けてゆきます。

最大の通販会社エニウェイとの業務提携を勝ち取るために運転手の増強に力を注ぎ、遂にまた過労死問題を起こしてしまいます。

竜二が国交省内部で事件をもみ消して事なきを得ますが、通報したのは元役員の二見でした。

違法賭博への出入りがバレ、捕まって会社をクビになっていたため恨みによる通報をしたのです。

竜一はこれを利用して、源平への復讐計画を練り直します。

二見に源平を恐喝させ、困った源平がヤクザの組長・曽根村に金で二見殺害を依頼する証拠を入手できれば復讐できる。

そう考えたのです。

一方、竜二は霧島家に深く入り込んでキリシマ急便を乗っ取り源平に苦汁を舐めさせる作戦を着々と進めていました。

跡取りの晃はもうすっかり竜二にキリシマ急便の後継を任せたい気持ちになっていましたし、まゆみの心も完全に竜二に傾いています。

竜一の計画に始めは危険すぎると反対しますが、

「二見を殺さないんだな」

と最後は納得し、竜一の作戦に同意します。

計略は順調に進められ、思うとおり源平はカバンに詰め込んだ大金を差し出し曽根村に予想通りの依頼をしました。

しかし、曽根村は打ち合わせとは違い、組員を使って本当に二見を殺そうとしたのです。

竜一は異変に気づき二見を救いますが、組員によって曽根村邸へ連行されます。

そこで竜一は「二見は殺さないと約束したはずでしょう？」と抗議しますが、

「俺は霧島源平から金を受け取って依頼されたことをしたまでだ。」と曽根村は応えます。

しかし尚も「二見を殺したら、曽根村さんあなたは殺人容疑で捕まってしまう」と竜一が反論すると、

ここでヤクザの曽根村は本性を現し「おれを誰だと思っている」と凄んで見せたのです。

結局、曽根村は竜一の庇護者などでは無かったのです。

そこで、曽根村から竜一が命ぜられたことは拳銃で二見を殺すことでした。

窮地に陥った竜一にさらに悪夢は襲い掛かります。

記者の沖が竜一に近づきこう話しかけてきます。

「矢端竜一さんですね」

警戒しなければならない相手だと判っていても、これまで対処して来なかった報いが急にやってきたのです。

沖は和田の正体を探るために竜一や美佐の故郷にまで行って真実を突き止めたのです。

美佐にその情報が入り、動揺した美佐は和田の事務所に復讐を止めたい一心で駆けつけたばかりでした。

竜一はもう暴走する寸前のところまで来ています。

フリーライターの沖和紀（落合モトキ）が、UDコーポレーションへ「和田（竜一）が齋藤一成である証拠を見つけた」と言って訪れてくるようになりました。

そして数度目にようやく金が目的であることを伝えたのです。

竜一（玉木宏）は窮地に立ちますが、冷静に対処しようと務めます。

まず、曽根村（西郷輝彦）から殺せと命じられていた二見敏明（小市慢太郎）には金を渡して海外に逃がします。

「これ以上「人を殺めてはならない」という竜二（高橋一生）の言葉と、美佐（松本穂香）の「復讐はしないで！」という願いが、竜一による沖の抹殺を止めていたのです。

しかし、キリシマ急便のエニウェイとの提携を急ぐ霧島源平（遠藤憲一）は、国交大臣の力を借りて強引に業界トップの座を掴み取ろうと必死です。

竜二はそんな源平に協力すると見せかけて、実はその国交大臣にエニウェイによるキリシマ急便の吸収合併を根回ししていたのです。

エニウェイの担当者にも、キリシマ急便の役員にも提案し、着々と源平包囲網を固めていました。

そこに、沖が美佐に近づいて「あなたの兄・竜一は生きていて和田と名乗っている」と伝えた話を聞いた竜一。

決断せざるを得なかったのです。

沖が自分の事務所に戻って油断した瞬間を竜一は逃しませんでした。

背後から沖の喉下を息が止まるまで締め付け殺し、痕跡を消して処理したのです。

直後に竜二は、人目の付かない倉庫のような場所で“竜一が人を殺すような方法で復讐に突き進んでいること”を責めます。

怒った竜一は遂に決定的な一言を言い放ってしまいます。

「おまえは誰のお陰で表社会を堂々と生きていられるんだ！」

そして、竜二を何度も殴り、蹴り飛ばし、コンクリートの柱に頭をぶつけ、最後に拳銃を竜二の脇の柱に向けて3発発射したのです。

竜一が次にしたことは、曽根村から“源平が二見の殺人を依頼した証拠のデータ”を奪うこと。

竜一は拳銃を持って曽根村の屋敷に押し入りデータを要求しますが、そこで、沖が曽根村の実の息子であったことを知り愕然となります。

ひるんだ隙に曽根村の手下によってひどく叩きのめされますが、殺されずに海岸の草むらに放置されました。

それから数日が経ち、行方が判らなくなった竜一を美佐と竜二、そして遠山凛子（奈緒）が探します。

竜一の携帯に凛子がセットした追跡アプリの情報も途中で途切れていてそれ以上は追うことも出来ません。

最後に意を決した美佐が曽根村の屋敷を一人で訪ね、曽根村に竜一の居所を聴きます。

そして、草むらに放置された竜一を最初に見つけ救護したのは凛子でした。

自分の部屋のベッドで満身創痍状態の竜一ですが、電話で自分が「矢端竜一」であることを告げて呼び出したのは霧島源平です。

竜一の部屋へやってきた源平は、「法は犯していないが苦しんできたあんたに謝罪する」と言って土下座をしますが、竜一はそれでは許せません。

すると今度は源平、「会社っちゅうもんは子供みたいなもんだ。奪われたら負け犬や 死なにゃあかん」と云って竜一の養父母を蔑んだのです。

この言葉を聞いて我慢していた拳銃を源平に向けましたがどうしても撃てません。

「負け犬の子は、負け犬やなあ」

捨て台詞を残して源平は去ってゆきます。

しかし、この2人の会話の様子は録画されていたのです。

凛子と砂川（今野浩喜）が源平の不都合な部分だけが残るように動画を加工し、SNSに投稿し拡散させます。

瞬く間に、社会に知れ渡った源平の過去の悪事、法で裁けないキリシマ急便の会社乗っ取りが暴露されました。

これで、源平はエニウェイとの提携を諦めざるを得ないばかりか、竜二が密かに進めてきたエニウェイによるキリシマ急便の吸収合併に役員全員が合意したため完全に失脚したのです。

自分の会社だと思ってきたキリシマ急便から源平は叩きだされる事が確実となります。

このタイミングで竜一と竜二は状況を知らない源平の前に現われ、証拠を指し示して社長退陣を迫ります。

そして最後にこんな言葉で引導を渡すのです。

「キリシマ急便の荷物、エニウェイがしっかりと運びますけに」と竜二。

竜一は、「死んでまで言うんだったら、これを使え」そっと拳銃を源平の前に置きます。

全てを失ったことを知った源平は自宅に戻り、妻・扶有子（齋藤由貴）の遺影の前で拳銃の銃口を自分のこめかみに向け引き金をひきますが、弾は発射されません。

息子の晃（細田善彦）がその様子を黙って見つめていました。

竜一はすでに覚悟を決めていました。

UDコーポレーションの会社を凛子と砂川に譲り、竜二と美佐との最後の晩餐をして警察に自首すること。

竜一は会社での後始末を終えて、竜二と美佐の待つスーパーマーケットで一緒に買い物をする約束でした。

竜一が高架下のレンガ壁の道を歩いていると、前方から自分に向かってくる少年がいきなり竜一の腹にナイフを突き刺してきます。

「大野木の息子か？」

竜一には見覚えのある顔でした。

8年前、日日新聞の社長・大野木（田口トモロヲ）を見殺しにして金を奪った際、大野木邸で出会った幼い子供が自分に今、復讐の鬼となって襲い掛かってきたことを竜一は知るのでした。

「大丈夫だ、行け！行くんだ！」

竜一はあらんかぎりの声を張り上げて大野木の息子・健斗（二宮 慶多）を逃がそうとします。

そして、突き刺さったままのナイフの柄に残った大野木の息子の指紋をジャケットの裾で拭き取り、もつれる足取りでレンガ壁を頼りに歩き始めます。

ラストシーンの映像は、竜二と美佐の待つスーパーマーケットで一緒に買い物を楽しみ、兄妹3人の楽しい語らいの妄想。

しかし、竜一はもうすでに都会の道に横たわる骸（むくろ）になっていました。