ドラマ「MIU404」をサブスクで無料で視聴する方法！1話〜最終話のネタバレ・感想

新設された第4機動捜査隊に配属された志摩一未（星野源）は、バディを組むことになった伊吹藍（綾野剛）の噂を耳にして不安になります。

しかし着任してきた伊吹の第一印象は普通の人間に見えました。

そんな2人が覆面パトカーで出動しパトロール中、後ろから赤い車に煽られます。

その後、赤い車は右車線に出て覆面パトカーを追い抜こうとしますが伊吹に阻まれ、左車線から追い抜いて去ってゆきます。

突然「道路交通法違反！」と伊吹は叫ぶとサイレンを鳴らし赤い車を追跡。

だがその時、交差点を猛スピードで通過する赤い車に驚き、横断歩道の前で倒れこむ老婆の姿がありました。

覆面パトカーの2人は、赤い車の前に出ると停止させ運転手を検挙しようとしますが、制服を着ていない彼らを警察官だと運転手は認めようとしません。

後に「路上でケンカ」が発生との通報を受けた所轄警察官や4機捜の陣馬（橋本じゅん）によって騒動は収まったものの、赤い車の運転手は放免されます。

一方、横断歩道の前で倒れこんでいた老婆は志摩の手を借りて立ち上がったものの、孫娘に買ってあげたステッキが見当たらないと、オロオロするばかりでした。

その後、傷害事件発生の出動命令があり、現場の王山小路飲食店街に向かった伊吹と志摩でしたが、その被害者は何と！放免になった赤い車の男だったのです。

犯人探しが始まりますが、手掛かりは犯人が乗っていたと思われる車が白いステーションワゴンだということだけ。

それは、伊吹が赤い車の運転手と騒動を起こした時に、赤い車の後ろを走っていた白い車だということはドライブレコーダーの映像からわかったのですが、ナンバーは偽造されたものでどうしても特定が出来ません。

その結果、4機捜に与えられた24時間が経過したためこの事件は担当部署に引き継がれました。

しかし、犯人を逮捕するまで捜査したい伊吹は納得がゆきません。

そんな折、横断歩道で倒れていたお婆ちゃんが行方不明になります。

交番でお婆ちゃんの帰りを待つ幼い孫娘の居眠りする顔をみて、伊吹はお婆ちゃんを探そうと言い出したのです。

すでにもう勤務時間外。

それでも雨が降る中、おもちゃ屋を探し回った後に車に戻った伊吹の車の横を、白いステーションが通り過ぎます。

聞き覚えのあるエンジン音。

その後、陣馬たちのメンバーも加わりその車が犯人のものと特定され、追跡劇が始まります。

逃走車両との激しいカーチェイスがあり、追いかける4機捜2台の警察車両同士が衝突、伊吹と志摩が乗る車は横転してしまったのです。

横になった車から抜け出した伊吹は、なんと！走って！逃走する白い車を追いかけ始めたのです。

信じられないことに、走る車を追い抜き車のフロントに伊吹が飛び掛かります。

驚いた犯人は、車を降りて倉庫の中へ逃げ込みます。

そこを見逃さなかった伊吹。

胸元から武器と思われるあるものを取り出し潜む犯人に背後からそれを突きつけます。

それが、拳銃だと悟った犯人は両手を上げて観念した様子。

そこへ、志摩が後から駆けつけ、

「止めろ！伊吹。奴はもう無抵抗だ」と叫びます。

しかし、伊吹は返します。

「ここには防犯カメラもない。居るのは俺と志摩ちゃんとこのクソ野郎だけだ。　こいつを生かしておいてもこの先良いことは何もない。」

犯人は、恐怖のあまり、震えながら泣き出します。

「馬鹿なことは止めろ！伊吹！」

倉庫内に響き渡る志摩の張り裂ける声！

その瞬間、伊吹が手にしていたものが志摩の目に映ります。

お婆ちゃんが探していた見覚えのあるおもちゃの“魔法のステッキ”でした。

こうして、暴行傷害罪の犯人を取り押さえた伊吹と志摩たち4機捜。

実は警視庁の組織図に公表されていない部署だったのです。

いつ解散があってもおかしくない仮の部署。

そう隊長の桔梗（麻生久美子）から言い渡されても動じないノーテンキな伊吹でした。

犯人はハウスクリーン会社の専務を千枚通しで突き刺し殺して逃げています。

そして、逃走中に通りかかった花屋の老年夫婦を人質にとって運転させます。

その車の脇を、偶然にメロンパンの移動販売車に改造した覆面パトカーに乗った伊吹藍（綾野剛）と志摩一未（星野源）が並走しています。

その時、殺人事件発生の警察無線が伊吹と志摩の車に入ります。

何気なく覗き込んだ伊吹の目が、隣の車の夫婦と思われる2人が妙に怯えているような様子と後部座席から僅かに見えた黄緑色のジャンバーの袖を捉えます。

今入った殺人事件情報の犯人の服装と似てねぇ？

“犯人は、人質を取ってその車の中で移動しながら立てこもっているのかも知れない。”

2人はその可能性があると思い始めます。

志摩は本部の桔梗隊長に状況を伝え、殺人現場に初動捜査をしていた陣馬（橋本じゅん）と九重（岡田健史）にもその情報が届きます。

同時に本部から追跡指令を受けた志摩は確証を得るためにその車に近づき、息子が乗っていると説明する夫婦に一般人を装って、

「後部ドアからものが垂れていて危ないからドアを開けて下さい。　取り除きます」と言って、後部の荷物スペースにボイスレコーダーを仕掛けます。

そして、覆面車に戻り、ボイスレコーダーから流れてくる夫婦と加々見の会話を盗み聞きしていると、

加々見は夫婦に語り始めます。

「同じ会社に勤める友人の岸が、専務からパワハラを受けていて、遂に殴ってしまった。それでクビになったんです。　岸は天誅だと言っていた」

とそこまで加々見がつぶやく声が伊吹と志摩の耳に聞こえて来きました。

伊吹は、

「加々見は犯人じゃない！　奴は本当のことを言ってる」

志摩は、

「じゃ何で逃げたんだ？　自分が犯人でなければ逃げずに状況を説明できるハズだろ」

車の中で伊吹と志摩の意見が対立します。

盗聴内容を本部に伝えて暫くたった頃、陣馬たちが岸と会って事情聴取。

結果、岸が事件とは無関係だったことが報告され伊吹と志摩にも伝えられて来ました。

もう既に車は雪を被った富士山の方向へ、神奈川を抜け山梨県のドライブインに到着しています。

停まった車から、夫婦の田辺将司（鶴見辰吾）と早苗（池津祥子）、それに加々見が下りてきて、トイレに向かいました。

トイレの入り口付近で加々見確保のため待機をしていた伊吹と志摩。

用を足し洗面器の前で、昔の辛い思い出を加々見に聞かせている田辺の声が聞こえてきました。

田辺にはかつて加々見と同じ年頃の息子がいたのです。

そして今日はちょうどその命日だったのでした。

「息子は、学校で友達のサイフから金を盗んだ疑いを掛けられていました。

彼から話を聴いたが、俺は息子の言うことを信じてやれずに息子を連れて被害にあった子の家に謝りに回ったのです。

直後、何を思ったのか？息子は自殺してしまった。　

しかし、後から盗みの犯人は別にいたことが判りました。

今でも何故息子の言うことを信じてやれなかったのか、自分を悔やんでいるのです」

たまらず伊吹が掛けていたサングラスを外した後、意を決っして加々見を確保しようと近づきますが、それに気付き身を翻し逃げようとする加々見。

そこを伊吹が羽交い絞めにした瞬間、なんと！田辺が伊吹の背中を押さえて、

「逃げろ！　自分の無実を晴らせ！」

更に、志摩が加々見の行く手を阻もうとするのですが、

又しても、

「逃げてー！」

と悲鳴のような声を上げて、田辺の妻・早苗が志摩にしがみ付きます。

加々見は、そこから走って逃げてしまったのです。

次の場面、

途中の店で包丁を盗んだ加々見。

古びた家に、加々見は入ってゆきます。

そして、叫びます！

「こうなったのもすべてお前のせいだ！」

加々見は自分を虐待していたと思い込んで父親を恨んでいたのです。

しかし、その父親は2年前に事故で既に死んでいました。

そこは岸からの聞き込みで判明していた加々見の実家です。

先回りして張り込んでいた伊吹と志摩に加々見はあっけなく確保。

加々見は、岸のこともあって専務に「業績が上がらないのをバイトや社員のせいにするのは止めて下さい」と抗議したのを、逆に頭を机に押さえつけられるパワハラを受けたのです。

抵抗する加々見は、机の上の千枚通しを掴み、専務の胸に刺してしまったのでした。

志摩から手錠を渡された伊吹が、残念そうに加々見の腕にワッパを掛けます。

西武蔵野署管内でイタズラ通報が頻発したため4機捜が出動しましたが、伊吹（綾野剛）は逃走する若い犯人に追いつけず、取り逃してしまいます。

相手は4人、リレーして逃走し伊吹を翻弄していたのです。

これは“通報したプレイヤーが警察から逃げ切ったら勝ち”というネット上のゲームを模倣した遊びでした。

イタズラ通報の犯人は、高校の陸上部員と目星を付けた伊吹と志摩（星野源）。

4機捜と連携していた西武蔵野署の毛利（大倉孝二）と向島刑事（吉田ウーロン太）の2人は聴き込みをしたバシリカ高校で、校長の受け答えが不自然だと感じていました。

一方の伊吹と志摩は、他校の陸上部員からバシリカ高校陸上部の卒業生が“トローチの様に穴の開いたある薬”を勧められていたことを聴き込みます。

そして、その合成麻薬“ドーナツEP”が元で陸上部が廃止されていたことを4機捜は把握しました。

連帯責任を取らされて陸上部が廃部となっていたのです。

この時、またイタズラ通報が入ります。

伊吹たち4機捜は、また若いイタズラ通報の逃走犯たちを追いかけ、今度はそのうちバシリカ高校元陸上部の選手3人を捕まえました。

そんな折、また若い女性の声で通報が入ったのです。

陸上部マネージャー・マキ カオリ（山田杏奈）でした。

今度は本物の変質者による犯罪だったのです！

マキ カオリは男に縛られ台車で連れ去られるところでした。

伊吹と志摩はスタンガンを持つ男と格闘。

工場の水槽に落ちた4機捜の2人。

男が水槽にスタンガンを沈め込もうとしたその瞬間。

陣馬隊員（橋本じゅん）が男の腕を取って手錠をはめ現行犯逮捕。

そしてイタズラ通報のバシリカ高校の生徒3人は業務妨害の罪で少年院送りとなりました。

合成麻薬の件は、組織犯罪対策5課（通称組対5）に引き継いで4機捜の仕事はここまで。

そのころ逃げた1人の高校生・成川岳（鈴鹿央士）は卒業した陸上部の先輩(菅田将暉)から合成麻薬“ドーナツEP”を勧められていました。

銀座の路地裏でスーツケースを持った女が銃で撃たれた。

撃った男は暴力団組員、女は脇腹に深い傷を負って逃げる途中で薬局に立ち寄り応急手当を受けて立ち去ります。

通報により薬局に駆けつけた伊吹（綾野剛）と志摩（星野源）。

防犯カメラの映像から、

• 撃たれた女・青地透子（三村里江）のスーツケースに大金が入っていること

を確認します。

同時に伊吹は、

• 青地透子の表情から女がカメラに向かって何かを訴えているようだと直感します。

2人が持ち帰った映像を見た桔梗隊長（麻生久美子）は、その女・青地透子が2年前に裏カジノ摘発で捕まった店の元ホステスだったことを思い出しました。

この事件は、ある部外情報（タレコミ）があったことから当時の機捜隊長だった現在の我孫子刑事部長が指揮を執って店の一斉捜査に踏み切った事案でした。

しかし、捜査本部は賭博の金10億円は押収出来たものの黒幕のオーナーは取り逃がしてしまいます。

そのため、桔梗は暴力団員と目される黒幕のオーナーの報復から通報者の別のホステス・女性・羽野麦（黒川智花）を守るため、個人的に自宅に匿（かくま）っているのです。

捕まった青地透子はその後、1年の執行猶予期間を経て、パソコンショップACEという店に事務員として勤めていました。

そんな経緯があり、今回の青地透子の銃撃事件が2年前の事件と何らかのつながりがあると考えた桔梗隊長は、初動捜査を終えて役目を済ませ隊長室を引き上げようとする4機捜のメンバーに捜査を継続するように告げたのです。

カメラに向かって訴えかけようとしていた青地透子から事情聴取をさせて欲しいとせがむ伊吹は、張り切っていました。

その後、事件を引き継いだ暴対（暴力団対策室）と4機捜のメンバーは、青地透子が勤めていたパソコンショップACEが暴力団の舎弟企業であることを突き止めます。

なぜ？青地透子は大金をスーツケースに入れて逃げているのか？

暴対からの情報を得た4機捜、青地透子がパソコンショップACEの金1億円を横領して逃げていることを掴むのでした。

更に、青地透子が海外逃亡を図るためリムジンバスに乗り、羽田から海外への逃亡を目指していることを知ります。

しかし、追いかける暴力団も青地透子を追ってバスに乗り込んでいたのです。

羽田空港には青地透子から金と命を奪おうと待ち受ける暴力団員。

桔梗隊長からの指令で、伊吹と志摩が覆面パトカーでリムジンバスを追跡。

一方、バスの運転手は警察からの指示で高速バスを降りて操車場にリムジンバスを停車させます。

そのバスに伊吹と志摩は、突入。

暴力団員2名をバスの中で組み伏せ車外に運び出そうと乗降口から足を下ろしたその時でした。

バスの外にいたもう1人の暴力団員が志摩の鼻先に付けるようにピストルを向けてきたのです。

だが、志摩は冷静に銃口を指で押さえてその暴力団員の男に言います。

「引き金を引いてみろ！銃が暴発してお前も俺も死ぬ　やってみろ！」

その志摩の落ち着いた声の脅しに、男がひるんだ瞬間。

男の腕に伊吹の蹴りが入ります。

銃も男も吹っ飛んで遅れて到着した4機捜のメンバーに逮捕されました。

ところが、身を翻してバスの中に戻った伊吹は、既に傷口からの出血で息が絶えた後の青地透子の姿を見つけます。

「何か言いたいことがあったんだろう？」

伊吹の声に悔しさが滲（にじ）みます。

志摩と伊吹がふと目を落すと、そこには座席の前に残されていたスーツケース。

開けてみると、そこには意外なことに金など入っていません。

パスポートしか見当たらないのです。

あの1億円はどこに？

隠すとすれば、薬局で手当てを受けてからリムジンバスに乗り込むまでの4時間です。

実は、逃げる途中で自分の死を悟った青地透子の目に、ビルのウインドーに貼ってあった「ガールズインターナショナル」のポスターのメッセージが飛び込んできたのです。

“逃げられない、何も出来ない少女たちに”と書かれた世界の恵まれない少女への寄付を呼びかけるメッセージ。

青地透子には、この言葉がこれまでの、そして今の自分の境遇と重るように思えたのです。

「私が助ける」

青地透子はスーツケースの1億円を宝石に替えウサギの人形の目に埋め込んでロンドンにある「ガールズインターナショナル」の本部に国際宅配便で送ったのです。

そして、その荷物が暴力団にも警察にも押収されずに日本を飛び立つようにと時間稼ぎために、自分は助からないことを承知でリムジンバスに乗り込みます。

「私が助ける」

青地透子がバスの中でスマホに打ち込んだ最後の自分へのメッセージでした。

本練馬署管内で多発するコンビニ強盗事件に伊吹達4機捜のメンバーが出動します。

伊吹（綾野剛）と志摩（星野源）は、コンビニ・ニコニコマート下石神井店の店員に変装して犯人がやってくるのを待ち受けていました。

するとちょうど深夜の3時33分に外国人2人組の強盗がレジに立つ伊吹と志摩に金を要求、志摩が売上金を渡すと強盗は店から逃走しますが外に待機していた陣馬(橋本じゅん)と九重（岡田健史）が犯人を逮捕しました。

一方、周辺のコンビニでも同時刻に強盗事件が発生、張り込んでいた捜査員によって19人もの外国人強盗犯が逮捕されたのです。

その中で、伊吹と志摩が顔見知りになったコンビニ店員のベトナム人留学生マイが勤める別の店・ニコニコマート石神井店も強盗に合うのですが、ここでは捜査員は強盗犯を取り逃がしてしまいます。

その店の防犯カメラにマイが強盗と話をしていた映像が残っていたため、警察はマイが強盗を手引きした一味の疑いがあるとして取り調べを始めました。

しかし、桔梗隊長の判断でマイの取り調べは中断、伊吹と志摩はマイをアパートまで送り届けます。

そして、2人がそのまま様子を窺っていると、マイがコンビニ以外に牛丼屋や運送会社で荷の仕分け作業を掛け持ちアルバイトしていることが分ってきました。

そのことがキッカケとなってマイの通う日野春日本語学院を伊吹と志摩は訪ねたのです。

すると応対に出てきた事務員の水森（渡辺大和）は、マイたち外国人が夢を追って日本にやって来たものの、低賃金で働き苦しい生活を余儀なくされている実態を語ったのです。

そんな折、伊吹は外国人支援センター・バディシステムで指導員をしている元先輩刑事蒲郡（小日向文世）から、留学生や技能実習生名目で外国人労働者を招き、安い賃金で長時間働かせているこの国の実態を聞かされます。

実は水森、自分で人材派遣業の会社を立ち上げたものの失敗し、外国人労働者の管理をする団体に1千万の借金がありました。

志摩の調べによるとその団体は外国人労働者を母国から送り出す側のベトナムの組織と繋がっていて、ベトナム人労働者がその組織へ払った多額の手数料から1人30万円のキックバックを受け取っていたのです。

水森は借金返済のために外国人労働者にコンビニ強盗をさせていました。

志摩は、再び水森のいる日本語学校へ行き、マイの店に強盗に入ったのが水森に違いないと断定します。

マイは水森を恋人とだと思っていました。

しかし、水森は自分がコンビニ強盗だと見破っているマイを避け始めます。

マイは、泣きながら伊吹と水森に外国人留学生を食い物にしている日本人に対し愚痴をこぼすのです。

ちょうどその頃、水森は再びコンビニ強盗を決行する準備をしていました。

そして強盗決行の時刻を知らせるコメントが特製サイトに打ち込まれます。

“午前3：00のコンビニ強盗を決行“と仲間に伝えるものでした。

ベトナムでは3：33を足した“9”は縁起の良い数字で、3：00は不運を知らせる数字“3”を意味するメッセージ。

しかし、コンビニ強盗は午前3時を待たず、5分前に実行されます。

レジから金を鷲づかみにした強盗は、店から出るとすぐに張り込んでいた刑事に取り押さえられます。

目だし帽を取られた犯人はやはり水森でした。

伊吹と志摩、そしてマイの見ている目の前で水森は逮捕されたのです。

その様子を撮影していたナウチューバーのRecの動画がバズります。

６年前の8月8日、志摩（星野源）の捜査１課の相棒・香坂（村上虹郎）が、ビルの非常階段脇で泥酔した状態で死んでいるのが発見されました。

当時から捜査１課にいた刈谷刑事は、

・その直前、志摩が香坂をすごい剣幕で罵（ののし）っていたこと。

・連続毒殺事件の捜査の容疑者・南田弓子が逃走し、捜査１課全員が追跡したが志摩が香坂は捜査に加わっていなかったこと。

を理由に、志摩の“相棒殺し”を今でも疑っているのだと言います。

伊吹（綾野剛）は、そのことを直接志摩に聞いても答えてもらえず、九重（岡田健史）とともに事実をはっきりさせようと志摩の当時を知る陣馬（橋本じゅん）や桔梗（麻生久美子）にも尋ねて回ります。

しかし、どうしても真相が見えてきません。

尚も、伊吹と九重は香坂が死んだ現場付近を歩き回ります。

すると、桔梗隊長に呼ばれて、香坂死亡までの経緯を記した報告書を伊吹と九重は示されたのです。

そこには、

• 役立っていないと相棒の志摩から叱咤（しった）された香坂が、汚名挽回をと考え被害者と不倫していたと通報があった中山詩織の住むアパートの部屋を１人張り込んでいるところを詩織に見つかり、部屋に招かれてキスをされたこと。
• 香坂が功をあせり、南野弓子の部屋から毒物を発見しようとして捜索令状が発令されるようにウソの証拠をでっち上げていたこと。
• それを志摩に見破られて、自ら書いた香坂の退職願。
• そして、香坂がビルの屋上から転落したのではなく、泥酔した香坂は非常階段一階付近からの手すりを乗り越えて落ち、死亡していたことが指紋検証などから判ったこと。

などが書かれていました。

香坂の死は事件ではなく事故だとそこには記されていたのです。

しかも、中山詩織は連続毒殺事件の犯人ではなく南田弓子でした。

志摩への“相棒殺し”の疑いは間違いであることは、当時すでに確かめられていたのです。

では、どうして陣馬も桔梗も、そして志摩自身もそのことを公にしなかったのでしょう。

実は、香坂には老いた一人暮らしの母親がいて、

・香坂が犯した証拠でっちあげによる刑事失格の事実を母親には知らせたくなかった。

という、桔梗らの配慮があったからです。

すべてが解明されたと思われたこの志摩への“相棒殺し”の疑惑でしたが、伊吹にはまだ府に落ちない部分がありました。

それは、志摩が香坂に云った最後の一言。

伊吹に聞かれた志摩は答えます。

・「自分の進退は自分で決めろ！」と香坂に云ったこと。

・そして志摩が香坂に「一緒に飲みましょう」と誘われたビルの屋上にも行かなかったこと

が志摩の心に突き刺さっている棘（とげ）だったのだと伊吹は知ります。

「なんとか自分が志摩に突き刺さったその棘を抜いてやりたい！」

伊吹はそう思ったのです。

その時伊吹は、香坂が志摩の好きなウィスキーを用意して志摩を待っていたビルの屋上にいました。

そして、そこから誰も気が付かなかった新たな事実を発見するのです。

向かい側に建つマンション最上階の部屋のベランダに掲げられた、

「2013年８月８日深夜２時頃、この部屋を見て110番通報してくれた人探しています」の文字。

伊吹は志摩を呼んで、その部屋の住人にその夜あったある事件のことを聞きます。

すると住人の女性は、

「その夜、ベランダから忍び込んだ男が自分を襲おうとしたところを誰かが警察に通報してくれたお陰で男は駆けつけた警官に捕まり私は助かったのです」

「子供も出来てこの部屋を退去することになった今、通報してくれた人にひと言お礼が言いたくて」

と答えます。

男が女性の部屋に侵入したのをビルの屋上から発見し警察に通報したのは、香坂だったのです。

そして香坂は、自からも女性を助けるために非常階段を慌てて降り転落したのだと判ったのでした。

伊吹のお陰で、志摩の心の棘はすっかり取れた様子、今度は心に秘める桔梗にアタックを開始しています。

伊吹と志摩が現場に駆けつけると、遺体には猫砂が山のように掛けられ埋葬されたような状態で、しかも男は微笑んでいるようにも見えます。

2人は所轄の鑑識を呼んで現場検証を済ませ、初動捜査を始めます。

まず、トランクルームの管理会社の担当者から、遺体の合った7番のトランクルームの利用契約者が22年前から借りていた中山誠二であることを申込書から確認します。

しかし、申込書に添付されていた運転免許証の写真に写っていた中山誠二の顔は、遺体の男の顔ではありませんでした。

後で判ることですが、中山誠二は当時先輩に頼まれて自分の銀行口座の預金通帳と印鑑と免許証を渡していたのです。

次に伊吹と志摩は、トランクルームを利用していたジュリ（りょう）、スゥ（原菜乃華）、モア（長見玲亜）の3人と、遺体のあった隣のトランクルームに隠れていた倉田靖典（塚本晋也）から事情聴取を開始しました。

ところが、ジュリ以外の3人が、利用規約に違反してトランクルームに住んでいたことが判ります。

そしてジュリがコスプレーヤーでありながら実は弁護士であることを名乗り出て、伊吹と志摩は驚くのでした。

それでも2人は事情聴取を続けてゆきますが、倉田は猫を通じて若干の親交はあったものの、特別な関係ではありません。

スゥとモアも家出少女だったことが判りますが男とは何の面識もなく、誰からも男の死因に繋がる話は聴けませんでした。

その頃、陣馬（橋本じゅん）は、息子のお見合いの会場へ向かうため妻と娘と一緒に車に乗っていました。

その途中、陣馬はかすかに記憶にある指名手配犯を発見したため追跡し始めていたのです。

ちょうど同じ頃、伊吹もトランクルーム７番で死んでいた男の顔を思い出します。

奥多摩署の交番勤務だった頃、ポスターで見かけた指名手配の犯人の顔。

杉並区強盗致傷事件の指名手配犯・梨本健（当時43歳）だったのです。

そして、中山誠二の名前で借りたもうひとつのトランクルームNo.48を見つけます。

そこで志摩は7番のトランクルームに捨てられていた魚肉ソーセージのフィルムに付着していた唾液が、もうひとりの指名手配犯・大熊邦彦（当時42歳）のものだと断定します。

その情報を聞いて陣馬も自分が追っている指名手配犯が大熊邦彦だと改めて確認。

伊吹と志摩も加わって、陣馬の大熊追跡が続きます。

理髪店マツヤマで変装した大熊は、店主を縛り上げ鋏をもって、逃走を続けます。

そして、大格闘の末、大熊は3人の刑事によって捕り押さえられたのです。

トランクルームの中で10年間潜み暮らしていた強盗致傷事件の指名手配犯人・大熊邦彦と梨本健は、ひたすら時効の日が来るのを待っていました。

大熊はトランクルームの壁に「正」の字を書き続け、梨本は飼い猫“きんぴら”の絵を描き続けてその日が来るまで捕まる不安を耐えていたのです。

しかし、梨本健が弱気になってふと漏らした「この生活から抜け出せないなら死んだも同然」との一言で、大熊は“梨本が耐えられなくなって自首を考え始めたら自分もヤバイ！”と考えたのでしょうか？

梨本の首をロープで絞めて殺し、No.7のトランクルームに遺体を戻して猫の砂をかけておいたのです。

これが、トランクルームの中で死んでいた男の事件の全貌でした。

事件が解決してこのあと、ジュリ（りょう）、スゥ（原菜乃華）、モア（長見玲亜）の3人が開催される予定だったイベントの代わりにトランクルームの敷地内で踊って歌います。

倉田も猫の“きんぴら“を連れてケンカした奥さんの元へ帰る決心をしました。

お見合い会場に遅れて到着した陣馬刑事も、家族や息子のお見合い相手からも歓迎されています。

メロンパン販売車に改装した覆面パトカーで巡回中の伊吹（綾野剛）と志摩（星野源）に、変死体が発見されたという連絡が警視庁本部から入りました。

さっそく2人が現場へ駆けつけると、シートに包まれ指を切られた男の死体が倉庫に放置され、死後1ヶ月を経過していたのです。

そこに、後から捜査一課の刈谷刑事（酒向芳）が現われて、この事件は捜査一課が担当すると現場で大声を出して宣言し、死因を解明するため遺体をUDIラボで解剖することになりました。

運転手として同行した２人、車で待機中刈谷刑事の捜査資料を盗み見た伊吹は死んだ男性が２度の逮捕暦があり、最初の犯行時には元刑事の蒲郡（小日向文世）に逮捕されていたことが判ります。

元刑事の蒲郡は、伊吹の恩師で先輩の優秀な刑事です。

「蒲さんに聴けば何か分る！」

すぐに蒲郡の自宅へ向かった伊吹と志摩は、そこで奥さんの車椅子が事故にでもあったように押し曲がっていたのを目撃しました。

しかし、奥さんは病死であったと聞いていたためそれ以上は疑問に思わなかった伊吹。

しかし、この壊れた車椅子こそ事件の鍵を握る根拠となるのです。

捜査会議に参加した伊吹と志摩は、連続猟奇殺人と手口が同じで容疑者として自動車修理業者の峰岸智明が捜査線上に浮上していることを知ります。

被害者・堀内伸也に貸した車を勝手に売られたことで口論になっていたという情報があったのでした。

さて、7話で桔梗の家に盗聴器が仕掛けられていた件で、桔梗は「これは違法賭博を通報した羽野麦に対する暴力団組員の脅し」だと判断し、急遽桔梗、ゆたか、羽野の３人は転居します。

その後、羽野は自分のせいで桔梗とゆたかに迷惑をかけていると気に病んで伊吹に相談したのです。

伊吹は、羽野が自分と認知症を患う蒲郡と住むのが３人にとって一番良いと考え、その申し出を蒲郡にしますが、「妻がいるからなあ」と話をはぐらかしてしまいます。

「奥さんは病気で亡くなったんでしょう？」伊吹は首を傾げますが、蒲郡はとぼけています。

一方、志摩は単独でこの自動車修理業者の峰岸を訪ねて事情を聴いています。

そして非番の日に伊吹にいるアパートを訪れて、

・　蒲郡の妻が、病死ではなく、自宅の前で車椅子に乗っていて自動車事故で亡くなっていたこと。

・　その車椅子を蒲郡が大切に部屋に保管していること。

・　認知症を装って薬を飲んでいること。

から、蒲郡が奥さんを車で轢（ひ）いた男・堀内伸也を殺害した犯人ではないかと推理。

しかし伊吹は、「蒲さんが茨城でグレていた俺を“人はやりなおすことが出来るんだ”と言って立ち直らせてくれたんだ！」
「俺が蒲さんに憧れ警察官になれたのもこの世でたった一人俺を信じてくれた蒲さんがいたからなんだ」

と志摩に訴えたのです。

２人はこの後、UDIラボを再び訪れ、所長の神倉保夫（松重豊）から連続猟奇殺人の手口と似ているようで殺害の手口が違うことを聴きます。

連続猟奇殺人を装った別の犯人の犯行だと知るのです。

ここまで調べた後、志摩は、伊吹から蒲郡に当時の状況をもう一度聴くように説得し、伊吹が蒲郡を再び訪ねます。

実は伊吹が何をしに来たかを十分承知の蒲郡でした。

伊吹が「奥さんは病気で亡くなったんじゃなくて事故だよね。蒲さんはその時怪我していて何も覚えていないんだよね。」

しかし蒲郡は、伊吹に向かってにっこり笑い、伊吹の質問が核心に入る前に自らの犯行だったことを自供し始めたのです。

「相談に乗ってくれという堀内の電話での頼みを、もう警察官でないからという理由で断り、恨みに思った堀内が私と妻が一緒に自宅から出てきたところを車で轢（ひ）いた」

「逃げる堀内を捕らえて風呂場で殺害し、連続猟奇殺人に見せかけて指を切断、捜査を混乱させた」

そして蒲郡は、隠しマイクで聴いていた志摩にも警視庁の刑事にも声をかけて逮捕してくれと伝えます。

刈谷刑事が「突入」と捜査員に指示し、蒲郡に刈谷が手錠をはめます。

パトカーに連行される蒲郡、志摩に「伊吹におまえに出来ることは何もなかったと伝えてくれ」と伝言を頼みます。

伊吹の落胆を少しでも柔らげてあげたいとの気持ちからでした。

悲しくてすべて手につかなくなった伊吹。

志摩の仕事に戻れ！と叱咤する声が響きます。

桔梗（麻生久美子）の家で匿われていた羽野麦（黒川智美）が高校生の成川（鈴鹿央士）から誘い出されエトリに車に引きずり込まれて古家に拉致されてしまいます。

羽野を見つけ出して誘拐の手助けをした報酬１千万年を受け取った成川でしたが、エトリが羽野に乱暴をするのを見て怖くなり、久住（菅田将暉）に電話して相談したのです。

返ってきた答えは、

「それ俺になんのメリットあるねん？」

予想外の冷たい一言でした。

そのころ警視庁では、桔梗の家の盗聴事件で暴力団辰井組の事務所など関係先を一斉に捜索していました。

伊吹（綾野剛）と志摩（星野源）ら4機捜のメンバー4人もガサに参加していて、九重（岡田健史）が組員のパソコンから羽野とゆたかが映った画像を発見します。

「羽野が危ない！」

連絡を受けた桔梗は羽野の携帯に連絡し居場所を探しますが、帰ってくる返事は、

「暗くて冷たくて狭い場所にいる」という答えだけ。

桔梗は考えを巡らせた末に、

古井戸の中！

と予想し、消防庁に連絡。

4機捜のメンバー4人を使って古家の井戸都内19箇所を次々と探させます。

そして、とうとう一軒の家の井戸に沈められた羽野と成川を伊吹と志摩が発見。

九重と陣馬（橋本じゅん）も駆けつけて、2人を井戸から引き上げ助けます。

しかし、すでに羽野は脈がなく、意識もありません。

しかし、成川は去ってゆくエトリの車のナンバーを覚えていました。

それを聴いた志摩が桔梗に連絡、緊急配備したパトカーがエトリを捕まえてこれで事件解決かと思われました。

しかしその時、上空を飛ぶ一機のドローン。

逃走するエトリの車を追いかけて飛び去ってゆきます。

そのドローンの追跡をする伊吹と志摩が目の前で見たものは、

逮捕したエトリを搬送する警察車両にドローンが激突し、大爆発を起こすシーンです。

エトリは車から投げ出され無残な死を遂げていました。

エトリを爆死させた犯人が誰なのか、桔梗隊長（麻生久美子）と4機捜のメンバー4人、それに1機捜スパイダー班・糸巻（金井勇太）が作戦を練っています。

その結果、久住（菅田将暉）の名前が浮上、接触のあった成川（鈴鹿央士）に陣馬（橋本じゅん）と九重（岡田健史）が事情聴取、伊吹と志摩が裏付け捜査に回ることが決まりました。

そして成川に対する陣馬たちの事情聴取の結果、

・　始めて久住に接触したのは、イタズラ通報後に闘争中、ドラッグ事件を起こした陸上部の先輩に連絡をしたところやってきたのが久住だった。

・　ドラッグ・ドーナツEPは1回だけ久住にソーダに入れられ飲んだ。

・　久住の事務所が池袋のシェア・オフィスにある。

・　ナウチューバー特派員REC（渡邊圭祐）と接触していることを久住に話した。

ということが判明。

伊吹と志摩が、久住の事務所があった池袋のシェア・オフィスに駆けつけてみると、こそはウエイターも客もみんなドラッグ・ドーナツEPの使用者だったのです。

しかし、久住はすでにそこを引き払っていて行方はつかめません。

一方、浜田と名乗る男から、情報ファイルを受け取ったナウチューバー特派員RECは、その情報を、自身が運営する動画サイト「ナイトクローラーチャンネル」で公表します。

そこにはなんと！

・　エトリが乗ったパトカーを爆破したのは、警察自身が4機捜という影の組織の存在を報道されたためにその事実を隠蔽するために起こした内部抗争事件だ。

・　メロンパンの販売車両に仮装した覆面パトカーに乗った捜査員2人は警察内の諜報部隊員で危険で怪しい男達である。

という内容で、爆破現場や伊吹と志摩の姿も証拠として映っていました。

この新情報の効果があって動画サイト「ナイトクローラーチャンネル」は爆発的にアクセス数が伸びたのです。

桔梗はこのことで報道陣に追い掛け回されカメラやマイクを向けられ、弁明に忙殺され、九重はキャリアに傷がつくのを恐れて父の刑事局長・九重篤人によって4機捜から警察庁に呼び戻されています。

そんな時、ナウチューバー特派員RECの居場所を突き止めた伊吹と志摩。

特派員RECを説得し、浜田と名乗る男の正体を突き止めようとしましたが反撃され成功できません。

一方、陣馬はドーナツEPが密輸されている兆候もないのにこれだけ大量に使用され流行しているのはきっと国内に工場があるのではないかとの疑問を持ち始めます。

そして、成川が事情聴取の際に言っていた「久住が“65”に工場を持っているという噂を聞いた」という話を思い出します。

陣馬が“65”で閃（ひらめ）いたのは大田区六郷！

中小の工場が密集する大田区六郷の工場を陣馬はしらみつぶしに実態の解明をするため、所轄署や交番の応援を得て捜査に乗り出したのです。

次いで、桔梗の頼みでハムとゆたかを安全な場所へ移動させた2人は、特派員RECからの連絡を受けて再び「ナイトクローラチャンネル」の事務所へ行き、今度は浜田と直接パソコンを介して交信することになります。

その浜田とはまさしく久住でした。

久住はカメラに映る2人の4機捜の姿を見て、「どうやっておれを捕まえるネン」とバカにした様子。

だが、久住の電話が鳴り、ドーナツEPの工場責任者らしき男から警察の検問捜査で出荷できないという連絡が入ります。

「仕方ないなあ。　じゃあ東京中に爆弾落すかあ～」

自首を勧める志摩にむかって、

「おまえらが悪いんやで」

と本気でやる気です。

しかし、伊吹は久住の背後に映っていた作業場で出前太郎の配達員が女性の作業員へ出前の品物を渡す姿を見逃しませんでした。

伊吹からの連絡を受けた1機捜・糸巻が出前太郎本社にその場所の特定を依頼し判明したその住所は、

「中目黒6-18-26のシェアオフィス」

伊吹と志摩はその場所へ急行します。

その途中で、大事件が発生とのニュースがテレビから流れます。

東京の繁華街やビジネス街にドローンから多量の爆弾が投下され各所で爆発が起こっているという速報です。

NEWSキャスターはこれを同時多発テロだとの伝え方をして東京は大混乱を始めました。

伊吹と志摩も久住のオフィスへ向かうのをあきらめて、爆発のあったとされる北目黒病院に被害者救出を優先し、車の行き先を替えます。

しかし実際に病院へ到着してみると何も起こった様子はありません。

「これはフェイクだったんだ！」

機捜本部でニュース画像を解析していた糸巻も、放映されていたテレビ映像が「すべてフェイク」だったことに気が付きます。

実は久住が仕掛けた、ドーナツEPの工場の前で行われていた検問捜査を解除させるための陽動作戦だったのです。

フェイク爆破事件で久住（菅田将暉）に翻弄され、陣馬（橋本じゅん）がトラックに轢かれ危篤状態になってしまった4機捜のメンバーと桔梗（麻生久美子）は責任を感じ落ち込んでいます。

しかも、桔梗が隊長の職務を離れることが決まりました。

そんな中、伊吹（綾野剛）は逮捕された恩師の蒲郡（小日向文世）の面会に東京拘置所へ行きますが、蒲郡は面会をまたも拒絶されてしまいます。

一方、久住はマリーナでクルーザーに乗って逃亡を続けていますが、新しいドラッグをイギリス人に開発させているのです。

志摩（星野源）は、もう一度特派員REC（本名：小嶋/渡邊圭祐）を利用して久住の居所を調べようとしますが、相棒の伊吹にはそのことを知らせないばかりか、奥多摩署へ戻そうと桔梗に提案しています。

志摩は久住の居所を伊吹に知らせると殺してしまう可能性があると言います。

だがむしろ志摩の方が職を賭けて殺人を犯す危険性があるのです。

2人が言い争い、伊吹が志摩を本気で殴るシーンがありましたが、志摩が倒れているその隙に糸巻（金井勇太）がカバンに盗聴器を仕掛けています。

志摩は、特派員RECから受けたわずかな情報を元に警察庁にいる九重（岡田健史）に協力させて、ついに久住の居所を掴みます。

しかし、その情報も志摩の伊吹に対する感情も盗聴器から伊吹が聞いていたのです。

いち早く久住が隠れるマリーナに到着した伊吹は、マリーナの事務所受付で久住と対面します。

そして説得して久住を自首させようとしますが、クルーザーの中に誘導されてドラッグを吸い込まされ酩酊状態。

後から志摩が船に乗り込みますが、同じように眠らされます。

伊吹も志摩も朦朧とした状態の中で、殺戮の夢をみたのです。

暫くして、同時に気が付いた2人は互いの無事を頭をぶつけて確かめ合います。

そこに九重から陣馬が意識を取り戻したとの連絡が携帯に入ったのです。

感極まって抱き合う2人。

そして、出航していたクルザーから海に飛び込んで逃げ出した2人を無視して久住とイギリス人の仲間はそのまま外国へ逃げようと外洋へ走り出します。

しかし一時的に隊長に復帰した桔梗の要請で、海上保安庁の警備艇が追跡を始めました。

クルザーの操縦をしていたイギリス人は、このままだと追いつかれると久住に忠告すると、久住は港に着けろ！と指示。

2千万後で振り込むと告げて自分は、ドラッグ仲間を呼んで屋形船で警察の追跡をかわしています。

だが、九重が運転するメロンパン号に乗った伊吹と志摩。

ここで伊吹の動体視力が威力を発揮するのです。

まさに伊吹の目は動物的感で屋形船に乗り込んで酒盛りをする久住を捉えていました。

さらに、ピューマを思わせる走りで運河の堤を走り、掛かる橋の上から屋形船に飛び移った伊吹。

久住を追い詰めますが、今度は久住が運河の橋に手をかけてよじ登り陸路逃亡しようとします。

しかしそこは志摩が自転車で、九重がメロンパン号で挟み撃ちにします。

追い詰められた久住、勢いを着けて橋の欄干を越えて再び橋の下に戻ってきた屋形船に飛び乗ったのです。

しかし、そこまででした。

屋形船の屋根に仁王立ちした久住の後部に次の橋が近づいてきます。

「久住危ない頭を下げろ！」

伊吹の叫びもむなしく久住は橋に後頭部を強打しその場で倒れます。

支える伊吹の手を借りて、屋形船の船内に戻った久住がみたものはドラッグ・ドーナッツEPを服用しハイな状態になっている薬物使用者たちの姿でした。

「こうなるんだよく見ておけ！」

しかし伊吹の声は久住の耳には届きません。

一年後のラストシーン。

東京オリンピックのメイン会場になるはずだった新東京国立競技場の前の交差点で、メロンパン号ではない覆面パトカーに乗った伊吹と志摩の姿がありました。