ドラマ「監察医朝顔2」最終回視聴率を予測！

ドラマ「監察医朝顔2」は5話が放映され、朝顔（上野樹里）が岩手県にある北上医大で司法解剖をするという新展開がありました。

桑原家にも真也（風間俊介）の不倫疑惑が発覚。

これをきっかけに朝顔や平（時任三郎）は三陸に移り住み、東日本大震災で消息を断った母・里子（石田ひかり）をそこで探し続けることになるのでしょうか？

つぐみはどうなるのでしょうか？両親2人の決断が注目されます。

結末は3月。まだまだ先ですがドラマ「監察医朝顔2」の最終回視聴率を予測します！

「監察医朝顔2」の視聴率が好調な理由

前作の織田裕二主演のドラマ「SUITS/スーツ」が全話平均視聴率8.5％で、再び低迷期かと思われた月9ドラマ。

また、新型コロナウイルスの影響もあってドラマのロケ撮影が通常どおりには困難となり、その危機感が送り出した最終兵器が2年連続放映の「監察医朝顔2」でした。

それが視聴率に徐々に現われ始めています。

第1話　　13.8％

第2話　　10.3％

第3話　　12.1％

第4話　　12.4％

第5話　　10.0％

確かに大台を超えるとは予想されたものの、昨年本編終了後放送された「監察医朝顔 特別篇～夏の終わりに～」の視聴率（11.9％）が思ったほど伸びず、本編の平均視聴率（12.6%）に届かなかったことが懸念されていました。

しかし、11月2日に「監察医朝顔2」の放送が始まってみると過去最高の13.8%を記録し好調なスタートとなったのです。

そして、その後は下降上昇を繰り返していますが10％台は維持し推移しています。

テレビ離れが急速に進む今にあっては、まずまず好調と言って良いでしょう。

その理由を探ってみると、2つのことが思い浮かんできました。

1つは、コロナ禍のなかで人々が医療や人の死に関心を持たざるを得ない状況になっていることが挙げられます。

欧米では1日何万何十万人という感染者が出て、亡くなる人も一国で千人単位となる日もあります。

なのに日本ではそんな人数の発表にはなっていません。

“果たして、死因は正しく判断されているのだろうか？”

今年日本人の誰しもが頭の中に浮かんだそんな素朴な疑問が、死因を究明するドラマ「監察医朝顔2」の視聴率にも影響している可能性があります。

2つ目は、この「監察医朝顔2」では主人公・朝顔の母・里子が故郷・三陸で東日本大震災の津波によって行方不明になっているという物語だという背景があります。

天変地異が実際の被災からだいぶ後になって、ドラマのテーマに織り込まれ災害がブームになることは数十年に1回くらいの周期で繰り返しやって来ているのです。

前回は阪神・淡路大震災からの復興をテーマにしたドラマブーム。

災害から10年も経った2004年の朝の連続テレビ小説「わかば」などがその例です。

その前は、伊勢湾台風の災害をテーマにしたドラマブーム。

被災から17年経過後の1976年当時、山口百恵主演ドラマ「赤い運命」などが話題になっていました。

そして今回、東日本大震災をテーマにした「監察医朝顔2」が約10年後に注目を浴びているという見方もできるのです。

更に、2021年にはあの小松左京の小説「日本沈没」が現代版にリニューアルされて日曜劇場で秋に小栗旬主演でドラマ化されることが発表されています。

この物語は将来の天災予測ではありますが、まさに、来年にはドラマ界にカタストロフィー旋風が巻き起こりそうな気配すらあるのです。

「監察医朝顔2」の視聴率にはこんな背景的な理由があったのです。

フジテレビ月9時枠ドラマの最近の傾向

誰もがご承知でしょうが、月9ドラマと言えばフジテレビの看板番組。

これまで何度か訪れたドラマブームの先導役ともなった存在でした。

1980年代から1990年代にかけてトレンディドラマを始めいくつものドラマ史に残る名作を送り出してきました

2000年代初頭には「HERO」「やまとなでしこ」など高視聴率番組もありましたが、2010年代以降の10年間は長期低落傾向でした。

特にひどかったのは、2016年冬期から2018年春期までの2年半。

2017夏の「コールドブルードクターヘリ緊急救命」を除き10本中9本が平均視聴率10％以下、最悪だったのは人気アニメを原作とした2018年冬の芳根京子主演の「海月姫」で、5％を切る回もあり平均6.1％は月9史上最低でした。

筆者の個人的感想ですが、人形マニアのノムさん役で出演し再ブレイクした安達祐実さん以外なんにも記憶に残らないドラマだったのです。

そのフジの月9が、組織もスタッフも大改革を断行して、それまでの若い10代から20代女性にターゲットを絞ってきたドラマ制作方針を転換し、メッセージ性のあるドラマ作りを目指し始めたのです。

その効果がようやく視聴率でも確かめられる様になったのが、2019年春期の「ラジエーションハウス～放射線科の診断レポート～」。

窪田正孝さん扮する放射線技師が医療における検査の大切さを伝えようとする物語でした。

平均視聴率で12.6％を叩き出し、新月9ドラマのさきがけとなったのです。

今思うと新型コロナウイルス流行の1年前。

欧米に比べて今だになかなか伸びない日本のPCR検査実施件数を思うと、政府や厚生労働省、そして医療関係者にも現在再放送をやっているので見て欲しいですね。

GO TOより検査だろう！

それはともかく、続いて放送されたのが2019年夏期の「監察医朝顔」の1シリーズ。

解剖医の活躍を描いたドラマはこれまでもありましたが、東日本大震災の悲劇と関連させながら“人の死因の究明”をテーマとした話は多くの人の感動と関心を呼びました。

平均で12.6%、最高で14.4％の視聴率は路線変更が誤りではなかったことを示していました。

しかし、それに続く「シャーロック」、「絶対零度～未然犯罪潜入捜査～」、「SUITS/スーツ2」は、ターゲットを大人の男性とはしているものの、それが逆効果となって再び視聴率的には大きく下降。

“織田裕二は終わった“と評判になったくらい最悪の2クールでした。

そこに、再びメッセージ性あるドラマをもってきたのが「監察医朝顔2」だと言えます。

視聴率的には人気は復活しているものの、原作を読んでみてもそれだけではネタ切れなのは明らか。

これからのストーリー展開には“タイムリーでこれまでとは別なメッセージ”が必要となるでしょう。

「監察医朝顔2」さらなるシリーズ化はあるのか

ドラマのシリーズ化には何よりも、原作でもオリジナルでも良いのですが物語が無ければ“お話”になりません。

「監察医朝顔」は死因を解剖によって究明する法医学者のお話なので、毎回違った原因で被害者には死んでもらわないと話が重複してしまいます。

本物の法医学者に監修してもらい知恵をもらっていても、現実にはそんなに死因にバラエティがあるわけではありません。

最後には「アンナチュラル」のように猟奇殺人者が登場して動機も共通性も無く様々な方法で殺戮を繰り返したようにせざるを得なくなってしまうと思うのです。

今までどおりの物語の設定では、現在放送中の2クールが終わる2021年3月でこのドラマはピリオドを打つと予想します。

朝顔の活動場所を東北に移し、重点を司法解剖から行政解剖へと変える展開で長く続くシリーズドラマに生まれ変わることでしょう。

最終回視聴率はどうなるの？

最終回視聴率を推測する上で、前提となるのが放送回数です。

通常ですと1クールの3ヶ月で10話前後となり、「監察医朝顔2」のように2クールものですと18話から20話程度となるはずですが、秋の放送スタートが11月2日と遅かったので、たぶん全部で16話前後でしょう。

最近2クールもので成功したドラマは、日テレ「あなたの番です」とTBS「やすらぎの里」ぐらいです。

どちらも出演者が前後半でかなり入れ替わる思い切った方策があったドラマでした。

そうでもしなければ、視聴者は飽きてしまうのです。

5話では大物女優・大竹しのぶさんのサプライズ登場もありましたが、後半部分には更なるテコ入れが必要になると予想されます。

そうした上ですが、最終視聴率は昨年放送された前作の13.3％を超えると予測します。

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まとめ

やっぱり月曜日のドラマは普段からリアルで見ている人が多いのではないでしょうか？

昨年2019年夏も「監察医朝顔」の最終回視聴率は上がりましたけれど、前週の1％くらいの上昇に留まりました。

「監察医朝顔2」は「人の死」から教えられる「命の大切さ」をテーマにしたドラマ。

だからこそ、来年3月に放送されるの最終回視聴率は、そこまでにタイムリーなメッセージをドラマの中にどれだけ込められるかに掛かっていると思います。