「MIU404」3話で志摩（星野源）が語るピタゴラスイッチに込められた意味とは？

ドラマ「MIU404」3話の序盤、伊吹（綾野剛）が4機捜内でふざけた態度を繰り返し、年下の九重（岡田健史）から”機捜には無用者”の評価を受けます。

しかし、そんな九重に志摩（星野源）はピタゴラスイッチを例に自分が伊吹を高評価する理由を語り始めます。

「MIU404」3話で志摩（星野源）が語るピタゴラスイッチにはどんな意味があるのかを考察してみました。

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ピタゴラスイッチとは

パチンコの玉が4機捜の部屋のキッチン台に設置された小さなピタゴラスイッチを転げ始めました。

志摩（星野源）はピタゴラスイッチを引き合いに出して何が言いたかったのでしょう。

まず、そもそもピタゴラスイッチとは何かを説明します。

ピタゴラスイッチの元祖ルーブ・ゴールドバーグ・マシン

ピタゴラスイッチの元祖ルーブ・ゴールドバーグ・マシンの起源は1940年代にアメリカで活躍した漫画家ルーブ・ゴールドバーグが考案した装置です。

人間の手を使えば簡単に出来ることを、複雑な機械やからくり装置をたくさん連鎖させることで面白く見せる大道具のこと。

当時は機械文明を揶揄する映画などに多く使われていました。

チャップリンの「モダンタイムス」がその代表例です。

日本のピタゴラスイッチ

日本では、機械文明批判的な意味合いは薄れルーブ・ゴールドバーグ・マシンの持つ見た目の面白さを楽しむと云う場面で、テレビ番組のワンショットに主に使われています。

ただし、NHK教育テレビの番組「ピタゴラスイッチ」に毎回登場する「ピタゴラ装置」は、少し小ぶりではありますが、本格的なルーブ・ゴールドバーグ・マシンです。

そのため、日本では「ピタゴラスイッチ」の呼び名の方が良く知られています。

志摩（星野源）はそれで何を九重（岡田健史）に伝えたかったの？

では、あの場面で志摩（星野源）が、ルーブ・ゴールドバーグ・マシンやピタゴラスイッチを持ち出したのは何故でしょう？

機械文明（九重）への揶揄説

常に合理性を求めるキャリア官僚の九重は、まるでルーブ・ゴールドバーグに揶揄された機械文明のようだと言いたかった。

単純に伊吹の面白さを言い表した説

伊吹にはからくり（常人にはない能力）がたくさんあって面白い奴だと言いたかった。

4機捜の協調を伝えたかった説

一見、馬鹿馬鹿しく無駄と思える部分が連携することによって結果を得ることの大切さを九重に伝えたかった。

人との出会いが人生を決めると九重に伝えたかった説

人生を決めるのは人との出会い、誰との出会いが分岐点（ピタゴラスイッチ）になるのかは誰も分らないから出会った人を大切にしろよと言いたかった。

ネットではこんな意見も書き込まれていました。

昨日のMIU404思いだしちゃうな。分岐点。なにかが起こったとき、誰と出会ったかでその後の人生が変わる。ピタゴラスイッチの玉のように、次々と変化する道に流されたさきで起こしたことは、自己責任と言えるのか

— 苗代 (@7ac6tdr) July 11, 2020

途中のピタゴラスイッチが最後への伏線という演出に感動しました…!!#miu404

— さくよし (@saku_26_) July 10, 2020

「誰と出会うか、誰と出会わないか」最後のピタゴラスイッチの描写、鳥肌だな。
#MIU404

— かぎあか (@svveew0806) July 10, 2020

そう云えば、

出会いの先に待っているものは、誰にも分らないとも志摩は言ってましたね。

それが、3話の結末に結びつくのですね。

星野源さんの俳優経歴と評価・志摩の役柄

星野源さんの俳優経歴

星野源さんと聞けば、バンド活動を経て2015年のTBSドラマ「コウノドリ」の四宮春樹役や、2016年の「逃げるは恥だが役に立つ」の津崎平匡役でブレークした俳優と思う人も多いことでしょう。

しかし、実は星野源さんは2003年の22歳の時に劇団大人計画に参加し舞台「ニンゲン御破算」に出演して以来、舞台を拠点として活動を続けていた俳優でした。

その星野源さんが映画「箱入り息子の恋」「地獄でなぜ悪い」で日本アカデミー賞新人俳優賞を2014年に獲得します。

その生真面目な男の役柄に、人気が出たテレビドラマの役に通じる伏線があったのです。

演技の評価

星野源さんは、映画・テレビドラマ・音楽の各分野でそのジャンルを代表する数々の賞を受賞していて、その才能は高い評価を得ていることは云うまでもありません。

一言で言えば“多才”という表現が星野源さんには一番ぴったりとした言い表し方でしょう。

ただし演技の分野で言えば、あえて役柄の幅を広げず、“不器用だが真面目で意地っ張り“の役を極めようとしていると思われるほどです。

その真骨頂は、日本アカデミー賞話題賞受賞の「引越し大名！」の主役・片桐春之助です。

この辺りに星野源さんの俳優としてのプライドを感じます。

「MIU404」志摩の役どころ

「MIU404」に志摩役で出演する星野源さんは、伊吹役の綾瀬剛さんとは「コウノドリ」でも共演した息の合ったコンビです。

「危ない刑事」的なバディ感が楽しいという意見もあります。

それだけに、2人のセリフ回しに遠慮など微塵も感じられません。

3話までを見る限り、評判の悪い伊吹を志摩だけが理解している感が出始めています。

鋭い感性で動くのが伊吹なら、どんな事態にも冷静に受け止め対処できる相棒役が志摩の役どころでしょう。

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まとめ

志摩が語ったピタゴラスイッチの深い意味が、3話の結末での逃げ切った高校生・成川の先輩との出会いを暗示していたと言う声があります。

もしかすると、ピタゴラスイッチは3話だけではなくドラマ「MIU404」全体の展開を象徴する重要なキーワードだったのかも知れませんね。