「MIU404」桔梗隊長（麻生久美子）が羽野麦（黒川智花）をかくまう理由とは？

「MIU404」4話で桔梗と同居している“謎の女”が、2年前に暴力団が経営する違法カジノ店を警視庁が摘発するきっかけになった通報者であったことが明かにされました。

しかし桔梗がその女を私的に自宅に匿（かくま）う理由については、未だ謎だらけです。

そこで「MIU404」桔梗隊長（麻生久美子）が羽野麦（黒川智花）を匿（かくま）う理由を考察しました。

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4話で明かされた謎の女・羽野麦の正体

桔梗が”ハム”と呼ぶその女の本名は羽野麦。

苗字と名前の頭文字からハムと呼び名を付したのだと桔梗は伊吹（綾野剛）たちに説明していました。

その経緯は、我孫子刑事部長が機捜隊長だった2年前、通報による違法カジノ店摘発を隊長の判断で、桔梗の反対にも関わらず強行したのです。

その結果、警視庁としては1億円もの掛け金を押収できましたが、真の経営者で闇世界のボスを捕らえることが出来なかったのです。

そのため当時その店のホステスで通報者の羽野麦は、それからというもの、報復を恐れて怯える日々を過ごすことになったのでした。

4話では、摘発を受けた際にその違法カジノ店にホステスとして勤めていた別の女性・青地透子がその後、運命に弄ばれ、最後は物悲しい死を遂げてゆく経緯が描かれました。

それもあって桔梗が「絶対にあなたを守ってあげる！」と羽野麦に声を掛けるラストシーンが印象に残りましたね。

桔梗にとっては我孫子刑事部長の強引な捜査方法が、2人の女性・青地透子と羽野麦をここまで追い詰める原因となったのだと今でも思っているのです。

そこに我孫子自身も弱みを感じているため、桔梗のやっていることが警察官として分を超えたものであることを知っていながら止めようとしません。

しかし、それだけでしょうか？

いや、もしかしたらそれ以上に我孫子刑事部長は逃げた闇世界のボスが、羽野麦に報復するため現われるのを期待しているのかも知れません。

4話で青地透子の追跡を、職務外の機捜にも許す態度にそう感じさせるものがありましたね。

抜け目の無い我孫子刑事部長のもくろみがそこにあるのだと思えてきました。

なぜ桔梗隊長（麻生久美子）は、羽野麦（黒川智花）を自宅で匿うの？

羽野麦が警察ではなく桔梗個人の住まいに匿われているのには、更に別の理由がありそうに感じられます。

顔をマフラーで隠し、いつも桔梗の子供・ゆたかと一緒に過ごす羽野麦の姿があります。

その姿を見て疑問に思うことがあります。

羽野麦が警察に違法カジノ店の通報をしたことで闇世界のボスから報復を受ける危険性があることは桔梗が一番よく知っています。

それなのにどうして自分の子供・ゆたかをそんな危険を背負っている女の傍に居させるのでしょうか？

母親なら自分の子供が巻き添えにならないように、羽野麦を遠避けるはずです。

・桔梗は自分の子供の安全よりも羽野麦を守ることを優先して考えている。

・我孫子刑事部長と同じように逃げた闇世界のボスを捕まえるために羽野麦も自分の子供も利用している。

どちらかではないでしょうか。

もうひとつ考えられるのは、自分の意見を無視して強行し摘発を行った我孫子刑事部長に対する面当てなのかも知れません。

4話で機捜のメンバーに羽野麦を匿っていることを告げた桔梗隊長。

当然、我孫子刑事部長に伝わることを見越してのことです。

そうすれば我孫子刑事部長は桔梗の自宅に捜査員を貼り付け監視させ、自分の子供・ゆたかと羽野麦を守ってくれるはずだとの読みがあるのです。

女性の弱い立場を守るのが自分の使命と考える桔梗隊長

死んだ青地透子や羽野麦が不運な運命の定めで、暴力団と関わりをもった悲運の女という描き方になっているドラマ「MIU404」.

その女性の弱い立場を守るのが自分の使命と考えている桔梗隊長というシナリオです。

でも結末までその流れが続いたら、ドラマとしては面白くありません。

警察キャリアとして女性の桔梗隊長が、あらゆるチャンスを利用して出世してゆく強（したた）かな姿の方が興味深いと思います。

つまり、ドラマファンとしては羽野麦を自宅に匿うスタンドプレーはその手段であって欲しいのです。

女優・麻生久美子の演技と役柄

警察官役の麻生久美子さんの演技と云えば、「時効警察」での三日月しずかが一番よく知られています。

コミカルな仕草や霧山修一郎（オダギリジョー）への愛情表現は、ファンを和ませてくれましたね。

けれど一方で、2010年にNHKで放送された「チェイス～国税査察官～」では、黒幕の妻・歌織役で脱税工作の道具として自分の子供・光を使う悪役を演じています。

強（したた）かな女の役を演じたら、麻生久美子さんほど似合う女優はいないのです。

映画「飛んで埼玉」の母・菅原真紀役でも、違った意味ですがその強かさは全開でした。

「MIU404」の桔梗ゆづる、女性初の機捜隊長として警視庁選りすぐりのツワモノどもを束ねることそのものも強かではありますが、上司の我孫子刑事部長を手玉に取る姿は最強ですね。

麻生久美子さんの演技がドラマ「MIU404」をよりミステリアスに感じさせてくれています。

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まとめ

ドラマ「MIU404」で桔梗隊長（麻生久美子）が羽野麦（黒川智花）を匿（かくま）う理由は、過去の違法カジノ事件で摘発を受けた暴力団員から通報者を守るためでした。

しかし、自分の子供を危険に晒す母親がいるだろうか？との疑問から、遂には桔梗の仕事や出世に対する執念や強かさが見えてきました。