ドラマ「俺の家の話」長州力はなぜ寿一に得意技ラリアットを炸裂させたのか？

「俺の家の話」2話では観山寿一（長瀬智也）が「さんたまプロレス」のジムにデリバリーサービスを届け、そこで長州力（長州力）に望んでロープに投げ飛ばされました。

プロレスから気持ちを吹っ切りたかったのでしょう。

しかし、誰も予想しなかったラリアットが寿一の胸板に炸裂したのです。

ドラマ「俺の家の話」で、長州力はなぜ寿一に得意技ラリアットを炸裂させたのでしょうか？考察してみました。

寿一が長州力に望んだこと

 

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プリティ原（井之脇海）や堀コタツ（三宅弘城）に「プロレスに復帰すればやっていける」と金に困ってデリバリーサービスのバイトを始めた寿一に誘いをかけます。

しかし一度引退をした寿一の覚悟は固く、プロレスへの復帰を断るのでした。

ただ、寿一の心の隙間に元プエルトリコチャンピオンのプライドが残っていたのでしょう。

気持ちを吹っ切るための気合を入れる儀式が必要だったのです。

そこで、慕ってきたジムの幹部でご意見番の長州力に「最後に自分の我がままを聞いてもらえますか？」と前置きして「自分をロープに投げ飛ばしてください」と頼んだのでした。

長州力が寿一にプロレスは好きか？と聞いた訳は？

望みに応じてリングに上がった長州力が寿一に尋ねます。

「プロレスは好きか？」

すぐ様「大好きです」と返す寿一に、「じゃあおまえ　こいつらより幸せかもな　大好きなことを仕事にしなくていいもんな」

とリングの外で2人の様子を見詰めるプリティ原や堀コタツたちジムのメンバーを振り返りながら長州力は一言、寿一につぶやいたのです。

ドラマを見ていた誰もがそこは「大好きなことを仕事に出来て」の間違いじゃねと思ったハズです。

いいえ！長州力にとってこれは間違いなんかではないのです。

「プロレスは仕事を超えた男の大好きな道“プロレス道”」

だからこのジムも「さんたま道場」なのです。

長州力の得意技

ここで、長州力のプロレスの得意技について若干説明しておきます。

2019年に2度目のプロレス選手引退した長州力。

現役時代、フィニッシュ・ホールド（決め技）が2つありました。

ひとつはサソリ固め。自身の腕を交差した相手の足に差し込む固め技で長州が若い時から一貫してフォール勝ちするときの得意の決め技です。

もうひとつが、長州が編み出した技リキ・ラリアット。

自分がロープに飛んだ反動を使って相手の胸や頭に肘を打ち付ける一発技です。

1983年永遠のライバル・藤波辰巳との対決で初めて右手ラリアットが脚光を浴び、1988年アントニオ猪木とのシングルマッチで最初にフォール勝ちした時の決め技も後頭部ラリアットでした。

それ以来、日本ではラリアットと云えば長州力、長州力と云えばラリアットなのです。

得意技・ラリアットを炸裂させた長州力の思いとは

「ロープに投げ飛ばすだけでよかったのに」と見ていた堀コタツが思わず云っていたように、誰もが予想外だった長州力のラリアット炸裂。

マットに沈んだまま動かない寿一を尻目に何事も無かったように長州力はリングから去ってゆきました。

その胸に去来する思いとはどんなものだったのでしょうか？

大好きな道を去ってゆく後輩に授けたかったことは、何だったのか。

その答えは、あのラリアットが炸裂する瞬間を録画したビデオを何度も見て、ようやく判りました。

長州力は右ひじを寿一の胸に叩き付ける瞬間に「コ・ト・ブ・キ」と、試合でこの決め技を繰り出す時に言う気合（相手の名前）を叫んだのです。

長州力に教えたかったことは、「どんな仕事でも手抜きをするな！」ということです。

「デリバリーでも能でも、何でも手を抜くな！そうすればきっとものになる」長州力は寿一にラリアットでそういいたかったのだと推察しました。

まとめ

ドラマ「俺の家の話」2話で、得意技ラリアットを炸裂させた長州力の思いとは、プロレスの道を去る後輩に対する叱咤激励（しったげきれい）の気持ちの表れでした。

手抜きをせず自分の最高の技を繰り出すことで気合を入れてやりたかったのです。