【ネタバレあり】スターウォーズエピソード9でハックス将軍はなぜファースト・オーダーを裏切ったのか

2019年12月20日（金）、スターウォーズエピソード9/スカイウォーカーの夜明けが日米同時公開されました。

ストーリーの中で、ファースト・オーダーを裏切ってレジスタンスへの情報提供していたのはなんとハックス将軍でした。

上級幹部であるハックス将軍はなぜファースト・オーダーを裏切ったのかをここでは考察します。

ハックス将軍のファースト・オーダーでの歩み

ハックス将軍はエピソード7でファースト・オーダーの幹部として登場しました。

最初の時点で、ハックス将軍とカイロ・レンはスノーク最高指導者に仕える2トップの関係でした。

フォースを信奉しレイを生け捕りにしようとするカイロ・レンに対して、圧倒的な武力で銀河を制圧しようとする現実主義者のハックス将軍。

スノークの前でもカイロ・レンに対するライバル心むき出しでした。

スターキラー基地の超兵器発動の際にファースト・オーダーの全軍の前で檄を飛ばす役割もカイロ・レンではなくハックス将軍でした。

エピソード8でハックス将軍の立場が悪くなり始めます。

まず前半の艦隊決戦でホルド提督の特攻攻撃で大損害を被ってしまいます。

その間にカイロ・レンが思わぬ下克上を果たし、スノーク最高指導者を倒しました。

気を失っているカイロ・レンの寝首を掻いて漁夫の利を果たそうとしたのですが…。

カイロ・レンはすぐに目を覚ましフォースでハックス将軍を圧倒。

カイロ・レンがファースト・オーダーを指揮することを宣言すると、ハックス将軍はもうカイロ・レンの配下に入るしか選択肢がありませんでした。

1年後のエピソード9の頃になるとファースト・オーダー内でのカイロ・レンの立場はますます盤石になっています。

レン騎士団を従えたカイロ・レンが最高指導者の立場に君臨し、艦隊指揮もプライド将軍が執っています。

会議の席次を見てもハックス将軍の立場は5～6番手の位置に凋落してしまいました。

つまり、出世競争でカイロ・レンに負けたのです。

レジスタンスのスパイとなったハックス将軍

エピソード9の前半でレジスタンスに情報提供者が現れます。

最初の時点で黒幕は明かされませんが、結果的にはこれがハックス将軍でした。

中盤でファースト・オーダーに侵入したポー、フィン、チューバッカが処刑されそうになりますが、処刑役を買って出る振りをしたハックス将軍が3人を助けます。

スパイになった理由についてハックス将軍は、

「カイロ・レンが負ける姿を見たい！」

と白状しました。

偽装工作のためにフィンに足を撃たれたハックス将軍は、3人が逃げたことをプライド将軍に報告します。

「やつらは周到な策で脱走した！」と言い張ります。

プライド将軍はハックス将軍がスパイだったことを見抜いており、ブラスターで胸を撃ちぬかれてハックス将軍はあっさり死亡しました。

ハックス将軍がファースト・オーダーを裏切った理由

ハックス将軍が裏切った理由は、単純明快です。

彼の言葉の「カイロ・レンが負ける姿を見たい。」に嘘偽りはないでしょう。

命が惜しいならフィンたち3人を逃がすときに一緒に逃げるという選択肢もあったはずです。

しかし、ハックス将軍はフィンに偽装工作で自分の腕を撃つように言っただけで、ファースト・オーダーの船から逃げるつもりはありませんでした。

スノークの命令の忠実な実行者であったハックス将軍はエピソード7時点ではカイロ・レンよりも実績をあげています。

レイをなかなか取り込めず逃げられてばかりのカイロ・レンに対して、ハックス将軍の軍事力行使はうまくいっていました。

カイロ・レンの失敗で足を引っ張られているのにカイロ・レンばかりが重用されるのを面白くないと思っていたのでしょう。

そこにきて、カイロ・レンの下克上からのシス台頭です。

シスだのジェダイだの、神秘主義による支配が台頭すればもう軍事力畑でやってきたハックス将軍の出る幕はありません。

出世の道が閉ざされた今、カイロ・レンへの嫉妬心からファースト・オーダーを裏切ってレジスタンスのスパイになってしまったのは仕方ないのではないでしょうか。

単なる引き立て役だった可哀想なハックス将軍

ポーからも軽んじられている様子が描かれています。

エピソード8の決戦でも挑発されたりおちょくられていて、あまり敵の将軍として恐れられてはいなかったようです。

スパイだと名乗った時もやっぱりポーからからかわれていた節があります。

偽装工作のために腕を撃つようにフィンに言った時も可哀想でした。

考えてみればストームトルーパー時代にフィンは上司だったハックス将軍のパワハラ被害者のはずです。

フィンは恨みを込めてハックス将軍の足を撃ちました。

スノーク＝パルパティーンがファースト・オーダーを組織した時からして、カイロ・レンを通じてフォースの暗黒面を支配し、それを原動力にして銀河支配をする計画だったわけです。

ハックス将軍に任せた軍事力はあくまでファースト・オーダーにとっては副次的な戦力だったわけです。

ハックス将軍本人だけがそれに気づかずに、軍事力を背景に出世競争の頂点に上ろうとしていました。

結局は引き立て役として誰からも認められることなく死んでいったハックス将軍、悪役とはいえなんだかちょっと可哀想ですね。

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まとめ

ハックス将軍がファーストオーダーを裏切った理由は、人間的な単なる嫉妬心だったことが明らかです。

敵ながらスピンオフ作品などでハックス将軍が日の目を見る時がくることを密かに願ってやみません。

物語に重要な役割を果たしていながら、敵からも味方からも一目置かれない不幸な悪役がいるというのも、スターウォーズらしくて魅力的ですね。

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