最新作スターウォーズエピソード9が2019年12月に公開され、世界中でスターウォーズ熱が高まっていますね。
日本のテレビでも金曜ロードショーや、アメトーーク!でスターウォーズ芸人が放送されたり盛り上がりを見せています。
そこで初めてスターウォーズを鑑賞する人には、どんな順番で観たらいいのかというのは議論の的となりがちです。
ここではスターウォーズシリーズの鑑賞順番は公開順・時系列どちらがおすすめなのか?について考察します。
スターウォーズシリーズの公開順=時系列ではない理由とは?
「公開順」
<旧三部作> 主役:ルーク・スカイウォーカー
1977年 エピソード4 新たなる希望
1980年 エピソード5 帝国の逆襲
1983年 エピソード6 ジェダイの帰還
<新三部作> 主役:アナキン・スカイウォーカー
1999年 エピソード1 ファントム・メナス
2002年 エピソード2 クローンの攻撃
2005年 エピソード3 シスの復讐
<続三部作> 主役:レイ
2015年 エピソード7 フォースの覚醒
2017年 エピソード8 最後のジェダイ
2019年 エピソード9 スカイウォーカーの夜明け
スターウォーズシリーズが初見泣かせと思われてしまう原因が、公開順=時系列ではないということです。
もともと総監督のジョージ・ルーカスの頭には全9部作の構想がありました。
でも当初はそれを全部発表できるほどヒットする確証がまだありませんでした。
1作目のヒットが<旧三部作>続編制作を可能にした
ルーカスは、全体の4番目にあたるエピソード4 新たなる希望をまず発表しました。
映画がヒットしなければこの単作だけでスターウォーズは終わりだったかもしれません。
それでも一応話としてはとりあえず完結する形になっています。
ご存知のとおりスターウォーズは大ヒット、その後続編が制作されエピソード4~6の<旧三部作>が完結したのです。
CG技術が<新三部作>を可能にした
そのエピソード6から16年後。
やっと、CG技術が発展してルーカスの構想を実現できる環境が整いました。
構想通りの映像が撮れるようになるまで、半端なものは作りたくなかったんですね。
エピソード4より前の銀河共和国繁栄時代の物語が、エピソード1~3の<新三部作>として発表されました。
満を持して42年越しで<続三部作>が完結
そしてそこからさらに10年後。
企画をディズニーにバトンタッチした上で、今度はエピソード6の続きの物語が制作されました。
ルーク、レイア、ハン・ソロ役の俳優陣が、時系列通りに歳を重ねるのを待っていたようでもあります。
エピソード7~9の<続三部作>が順次公開されて、2019年についにエピソード9の完結を見たというわけです。
こうして42年もかけてやっと三部作ごとの3セットが
<旧三部作><新三部作><続三部作>の順で9作品公開されました。
主人公は<旧三部作>がルーク、<新三部作>がルークの父アナキン、<続三部作>がルークの弟子のレイです。
で、時系列は<新三部作><旧三部作><続三部作>の順番なんですね。
やっぱり公開順に視聴するのが王道?
<新三部作><旧三部作><続三部作>という時系列を把握した上で、公開順にエピソード4から鑑賞をするのがやっぱり王道です。
4→5→6→→1→2→3→→7→8→9
<旧三部作>→<新三部作>→<続三部作>
それに、ジェダイやフォースの独特な概念も順番に明かされていくのでスターウォーズの世界観も理解しやすいです。
公開順に鑑賞すると、もともとジョージ・ルーカスが狙ったとおりに、
ルークとダース・ベイダーの関係→ルークとレイアの関係→ルークの父アナキンとダース・ベイダーの関係→皇帝が帝国を支配するようになった流れ
と順番に謎が明かされていきます。
スターウォーズの魅力は、自然に見ていたストーリーやキャラにサプライズの情報が明かされることです。
「まさか?」「あれはこういうことだったのか!?」と伏線が回収される脚本の妙が味わえます。
細かいところまで世界観が構築されていて、伏線が張られているor後から納得できる設定がこじつけられます。
それがスターウォーズ世界の魅力なのです。
ジョージ・ルーカスの狙い通りに世界観に浸れるのはやっぱり公開順の鑑賞です。
壮大な大河ドラマとして時系列で楽しむのも捨てがたい?
実はスターウォーズの映画、各エピソード内は時間軸に沿って進むのが特徴です。
回想シーンで過去に飛ぶとかそういうシーン割はほとんどありません。
<旧三部作>→<新三部作>→<続三部作>
ちなみに各エピソードごとの間隔は均等ではありません。
ここではアナキン・スカイウォーカー→ダース・ベイダーの年齢&死後もし生きていたら何歳かで表現しました。
「時系列」 アナキン=ダース・ベイダーの年齢ベース ( )はもし生きていた時の年齢
<新三部作>
1999年 エピソード1 ファントム・メナス アナキン 9才
2002年 エピソード2 クローンの攻撃 アナキン 19才
2005年 エピソード3 シスの復讐 アナキン 22才
<旧三部作>
1977年 エピソード4 新たなる希望 ダース・ベイダー 41才
1980年 エピソード5 帝国の逆襲 ダース・ベイダー 44才
1983年 エピソード6 ジェダイの帰還 ダース・ベイダー 45才
<続三部作>
2015年 エピソード7 フォースの覚醒 (アナキンが生きていれば 75才)
2017年 エピソード8 最後のジェダイ (アナキンが生きていれば 75才)
2019年 エピソード9 スカイウォーカーの夜明け (アナキンが生きていれば 76才)
エピソード1から9まで67年にも渡る壮大なストーリーなことがわかります。
エピソード4から5の間は3年、エピソード6から7の間は30年とバラバラです。
銀河の歴史の重大事件ごとにクローズアップされてエピソードが映画化されたというイメージです。
この鑑賞方法は今まで観たことない人だからできるメリットです。
公開順に観てきた古いファンなら、過去の出来事は想像で補完していました。
それを時系列で知りながら鑑賞できます。
新しいファンは銀河の歴史を新たに学ぶような気持ちでスターウォーズを観ることができます。
それは公開順に観ているファンから見て、スターウォーズ初心者の人が羨ましい面でもあります。
2000年代のCGで作られた映像を見た続きが1970年代のアナログな特撮映像になりますが、その頃にはストーリーに没入しているので映像技術のギャップは思ったほどは気になりません。
ただ時系列鑑賞の場合、公開順で仕掛けられていたサプライズやネタバレを先に知ってしまう心配もあり一長一短ですね。
各三部作のあらすじを3分で紹介
公開順、時系列どちらで見るにしてもざっくりしたあらすじくらいは先に知っておくほうがいいでしょう。
予告で公開されているレベルのあらすじを、スーパーざっくりネタバレにならない程度に紹介します。
<旧三部作>
エピソード4 新たなる希望
エピソード5 帝国の逆襲
エピソード6 ジェダイの帰還
恐怖政治を敷く銀河帝国に対してレイア率いる反乱軍が戦いを繰り広げていました。
青年ルークはオビ=ワンに父が偉大なジェダイ、アナキンだったことを知らされその仇を討つためにダース・ベイダーとの戦いに身を投じます。
ハン・ソロ、チューバッカ、C-3PO、R2-D2などの仲間たちと共に帝国と戦う中で、ジェダイや父アナキンの秘密が明かされていきます。
<新三部作>
エピソード1 ファントム・メナス
エピソード2 クローンの攻撃
エピソード3 シスの復讐
旧3部作から約30年前のお話です。
まだ銀河共和国は統合を保っていたのですが、フォースのダークサイドにそそのかされた反乱分子が暗躍し始めていました。
そんななか奴隷の少年アナキンはジェダイのクワイ=ガンとオビ=ワンに見いだされジェダイの修行を始めます。
暗黒面との戦いの中、アナキンは禁断の恋に落ちてしまいます。
暗黒面の暗躍でジェダイと共和国は次第に崩壊の道を歩みます。
<続三部作>
エピソード7 フォースの覚醒
エピソード8 最後のジェダイ
エピソード9 スカイウォーカーの夜明け
旧三部作から30年後の話です。
帝国が滅びたものの、新たな敵ファースト・オーダーが銀河を支配し、レイアはレジスタンスを組織して戦っていました。
レイアとハン・ソロの息子、そしてルークの弟子であったはずのベンはダークサイドに堕ちカイロ・レンを名乗っていました。
偶然からレジスタンスと共に戦うことになった孤独な女性レイと、元ストームトルーパーのフィンたちは協力してファースト・オーダーに挑みます。
ダークサイドへの誘惑や陰謀が行く手を阻み、ジェダイとフォースの新たな秘密が徐々に明らかになります。
スピンオフ作品の存在がさらに世界を広げる
ここまで紹介したのは全9作の本編映画なのですが、実はスターウォーズにはスピンオフ映画もあります。
スピンオフは今後も公開の予定があります。
<劇場公開されたスピンオフ>
2016年 「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」
エピソード4の直前、反乱軍にデス・スター設計図を届けた無名の英雄たちの物語
2018年 「ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー」
エピソード4以降の主要キャラ ハン・ソロの若き日の冒険譚です。
スピンオフにもアナキン→ダース・ベイダーの年齢ベースの時系列を当てはめると、
ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー ダース・ベイダー 31才
ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー ダース・ベイダー 41才
このようになります。
スピンオフ込みで時系列を構築すると、
1→2→3→ハン・ソロ→ローグ・ワン→4→5→6→7→8→9
<旧三部作>→<スピンオフ>→<新三部作>→<続三部作>
こんな風になります。
確かに歴史絵巻として厳密にスターウォーズ世界を時系列鑑賞するならこの形になります。
でもまずは本編9部作を通して見て、掘り下げる形で後からスピンオフを見たほうがおすすめです。
掘り下げ始めるとキリがないのです。その理由はこの後…。
さらに無限に広がるスターウォーズ世界
まずは本編、そこからスピンオフと掘り下げるのをおすすめしたのには理由があります。
スターウォーズ世界はスピンオフ映画にすら留まらない広がりを持っているからです。
本編映画、スピンオフ映画に加えて、テレビ映画、アニメーション、実写ドラマ、小説、ゲーム…とスターウォーズの世界観で作られた作品が無数にあるのです。
その中で本編と連続性があるものから、世界観だけ共通のもの、非公式外伝扱いのものまで、はっきりいってマニアでも混乱するレベルの無限の広がりを持っているのがスターウォーズなのです。
本編→スピンオフ→他の映像作品…とハマり具合に応じてどんどん掘り下げていくのがスターウォーズのおすすめの楽しみ方です。
最後に、公式扱いされている代表的な作品を紹介します。
<テレビ映画>
「イウォーク・アドベンチャー」
「エンドア/魔空の妖精」
エピソード6で活躍するかわいらしいイウォーク族たちの、それ以前の活躍を描いたキッズ向けテレビ映画。世界観はもちろんエピソード6のイウォークたちそのもの。
<アニメ>
「スター・ウォーズ ドロイドの冒険」
ドロイドのR2-D2とC-3POが冒険する外伝
「イウォーク物語」
エピソード6の前のイウォーク族の日常と冒険
「スター・ウォーズ クローン大戦」
エピソード2と3の間に起きた大戦争の時期の短編物語
「スター・ウォーズ クローン・ウォーズ」
エピソード2と3の間の大戦争をまとめた長編
「スター・ウォーズ 反乱者たち」
エピソード3と4の間での生き残りのジェダイたちの活躍
「スター・ウォーズ フォース・オブ・デスティニー」
女性キャラの活躍にスポットを当てたアニメ。各話ごとに時系列はバラバラ。
「スター・ウォーズ レジスタンス」
エピソード6と7の間。レジスタンスの結成から戦いを描くアニメ。
<実写ドラマ>
「ザ・マンダロリアン」
公開前 エピソード6~7の間の空白期間、銀河の僻地で暗躍する賞金稼ぎの物語
スターウォーズシリーズの鑑賞順番は公開順・時系列どちらがおすすめなのか?まとめ
王道は劇場公開順に<旧三部作>、<新三部作>、<続三部作>と鑑賞する方法で、伏線や世界観の広がりを自然に感じながら鑑賞できます。
2番目におすすめが<新三部作>、<旧三部作>、<続三部作>と時系列に鑑賞する方法で、壮大な時間軸に沿って歴史絵巻のような感覚で楽しむことができます。
本編9作を見た後にも、さらにスピンオフ、周辺作品と掘り下げて楽しむ要素が無限にあります。
壮大な世界観は絶対おすすめなので、ぜひおすすめの順番でスター・ウォーズを鑑賞して、スター・ウォーズ沼にハマってくださいね!